出血しやすくなったり、だるくなって力が入らなくなるリスクも!?じつは怖い「ビタミンC」不足

AI要約

ビタミンCは、体内で合成できないため食品から摂取する必要があり、コラーゲンの生成や抗酸化作用、免疫力向上など様々な働きがある。

ビタミンCが不足すると骨や歯の発育障害、貧血、倦怠感などの症状が現れ、壊血病にもつながる可能性がある。

食事からのビタミンC摂取量が不十分な人が多く、特に喫煙者やストレスを受けるなどの場合はさらに必要量が増えるため注意が必要。

出血しやすくなったり、だるくなって力が入らなくなるリスクも!?じつは怖い「ビタミンC」不足

健康を維持したり、病気の予防に欠かせない栄養素。その中でも、「ビタミンC」にはどういった働きがあるのかご存じでしょうか? 

必要量がたりているからこそ、わたしたちは当たりまえに毎日を過ごせるのですが、不足してしまうといくつものデメリットが出てくることに……。

管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、ビタミンCが不足することでどのようなことが起きるのかと、効率よくとるための食べ方について紹介してもらいます。

ビタミンCとは、水に溶けやすい性質(水溶性)を持つビタミンの一種です。

わたしたちの体内ではビタミンCを合成することができないため、食品から取り入れなければなりません。

皮膚、腱、骨、軟骨、血管などを丈夫に保つコラーゲンをつくるために欠かせない成分であり、活性酸素の害から細胞を守る抗酸化作用や、ミネラルの吸収を高める働きなども持っています。

そのほか、ビタミンCはつぎのようなことにも役立ちます。

・老化や生活習慣病の進行を抑える

・皮膚のメラニン色素(※)の生成を抑え、日焼けを防ぐ

・ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力を強める

・鉄の吸収を促進して貧血を防ぐ

・肝臓の解毒酵素の働きを助ける

このようにビタミンCは、全身の内外に深く関わっており、若々しく健康でいるために大いに役立つ栄養素となっているのです。

※……しみ、そばかすの原因となる成分。

ビタミンCが不足すると、子どもでは骨や歯の発育障害、骨折、出血などが見られ、大人では、歯肉炎、貧血、全身倦怠感、脱力、食欲不振などの症状が起こり、長期にわたると壊血病という命に関わる病気になることも……。

令和元年国民健康・栄養調査におけるデータを見てみると、食品からのビタミンCの1日の摂取量は男女ともどの年代にも不足傾向にあることがわかっています。

長期に不足が続かなければ欠乏症は起こりにくいといわれていますが、偏食していたり食事量が少ない場合には注意が必要です。

なお、喫煙をしたりその副流煙にさらされる場合や、感染症にかかる、強いストレスを受けるなどの環境下ではビタミンCの消費量が通常時よりも増大します。

このような場合には、より意識してビタミンCの多い食品をとるようにしましょう。