タンパク質ダイエットとは~効果・方法・メニューをわかりやすく紹介~
タンパク質ダイエットは炭水化物と脂質の割合を減らすことがポイント
食事制限だけでなく、タンパク質の摂取が重要
基礎代謝を下げずに健康的に痩せるためにはタンパク質が必要
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
「最近大きくなってきたお腹周りをなんとかしたい」
年齢を重ねてくると多くの人が思うことですよね。
そして「若いころは少しご飯を減らしただけで痩せられたのに、最近は何をやってもダメ…」そんな悩みはありませんか?
これからも健康に過ごすためには、体重の管理はとても重要です。しかしだからといって極端な食事制限では、逆に体調を崩してしまうことも。
じゃあ何をしたらいいの? というあなたへ、失敗の少ない「タンパク質ダイエット」を紹介します。
難しいことはやらなくてOK!今日の食事から取り入れられるポイントが1つでも見つかりますように。
私たちが普段食事でとっている栄養素は、大きく分けて3つあります。
1つ目は炭水化物、2つ目は脂質、そして3つ目がタンパク質です。この3つにミネラルとビタミンを加えたものが「五大栄養素」と言われています。
この中のタンパク質を多く食事に取り入れていくのが、タンパク質ダイエットです。
●痩せるのはなぜ? タンパク質とダイエットの関係と効果
実は、タンパク質をたくさん食べたからといって痩せるわけではありません。
タンパク質ダイエットの本質は、「タンパク質の量を増やすことで、炭水化物と脂質の割合を減らしていくこと」にあります。
現代の日本人は炭水化物に偏った食事をしている人が多く見受けられます。例えばご飯や麺、パンなどに多く含まれるのが炭水化物です。
そして炭水化物のほとんどは糖質です。
糖質は血糖値を上げるため、人の体内で唯一血糖値を下げる働きをするインスリンというホルモンが放出されます。
しかし、このインスリンは余ったエネルギーを体脂肪として溜め込む働きもあるので、糖質を摂りすぎるとインスリンが必要以上に増え、太りやすい状態になってしまいます。
また、炭水化物とタンパク質は1g当たり4kcalなのに対して、脂質は1g当たり9kcalと、少ない量でも多くのカロリーをとることになります。
つまり、同じ量を食べたとしても、脂質はタンパク質の2倍以上のカロリーとなってしまうのです。
そしてダイエットをする上で、タンパク質はとても大切な栄養素です。
「ダイエット=食事制限」と考えがちですが、食事制限だけで痩せようとすると、筋肉が分解されてしまいます。
その理由ですが、極端に食事を減らすことで私たちの体を動かすエネルギー源(糖質)の供給が間に合わず糖質が不足気味になると、糖質の代用として筋肉を分解し、エネルギーを作るようになるからです。
筋肉が減ってしまうと基礎代謝(※)が下がってしまうため、リバウンドしやすい体になってしまいます。
特にタンパク質の量が少ないと筋肉が減りやすい傾向があります。なぜなら、筋肉はたんぱく質で作られるからです。
ですからタンパク質を含む食材をしっかり食べて、筋肉量をなるべく減らさないことがポイントです。
(※)基礎代謝とは、私たちが生きていくために最低限必要なエネルギーのことです。