【かかりつけ医機能報告】2025年4月施行に向け枠組み固まる

AI要約

厚生労働省の分科会で、かかりつけ医師機能を報告する枠組みが決定され、2025年4月に施行される準備が進んでいる。

高齢者の増加に備え、かかりつけ医機能が地域医療を支える重要な制度整備が必要とされており、患者に医療サービスを選択するための情報提供が求められている。

かかりつけ医機能には「1号機能」と「2号機能」があり、患者や家族が医療機関を選ぶ際の指標として役立つ仕組みとなっている。

【かかりつけ医機能報告】2025年4月施行に向け枠組み固まる

 厚生労働省の分科会で、かかりつけ医師機能を報告する枠組みが正式に決定された。「かかりつけ医機能報告」は、医療機関が提供する医療サービスの詳細を都道府県に報告し、地域住民が医療機関を選ぶ際の指針となる制度である。この整理案が大筋で了承され、2025年4月の施行に向けた準備が進んでいる。

 7月末に発表された分科会の報告書では、今後の高齢者の増加を踏まえ〈地域によって大きく異なる人口構造の変化に対応して、「治す医療」から「治し、支える医療」を実現していくためには、 これまでの地域医療構想や地域包括ケアの取組に加え、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を進める必要がある〉と指摘されている。そのためには、患者に対して、適切に医療サービスを選択するための情報が提供されることが必要との考え方が背景にある。

「かかりつけ医機能」には「1号機能」と「2号機能」があり、それぞれ異なる医療機能となっている。「1号機能」には時間外診療や在宅医療が含まれ、日常的な医療サービスがあたる。「2号機能」には時間外の診療のほか、在宅医療の提供や介護サービスとの連携が含まれ、地域医療において重要な役割を果たす。これにより、患者や家族が医療機関を選ぶ際の指標が一層明確になることが期待されている。

 今後、かかりつけ医師の役割は、地域医療の中核としてさらに強化される見込みである。特に介護サービスとの連携が求められる場面が増えるだろう。地域の医療ニーズに応えるため、かかりつけ医が果たすべき役割はますます重要になってくる。

構成・文/介護ポストセブン編集部