【闘病】「持病を抱えるとはこういうことか…」 SLEとシェーグレン症候群を発症

AI要約

たまきさんは医療事務の仕事に忙しい中、シェーグレン症候群と全身性エリテマトーデス(SLE)を発症。診断まで2カ月かかり、治療にはステロイドが使用された。

たまきさんは激しい胃腸炎で緊急入院し、腸が腫れていることが判明。病名はすぐにシェーグレン症候群と診断された。

自覚症状として不快感、吐き気、発熱があり、2回目の入院でSLEと診断され、ステロイド治療を開始。治療には多くの副作用が出た。

【闘病】「持病を抱えるとはこういうことか…」 SLEとシェーグレン症候群を発症

話を聞いた闘病者のたまきさん(仮称)は、医療事務の仕事に忙しい中、「シェーグレン症候群」と「全身性エリテマトーデス(SLE)」を発症しました。激しい胃腸炎で病院を受診したところ、腸が大きく腫れていることがわかりそのまま緊急入院となりました。すぐにシェーグレン症候群の診断がついたそうですが、全身性エリテマトーデスと診断がつくまでには2カ月を要したそうです。どのようにして診断がついたのか、また実際にどのような治療を行ったのか、詳しく聞きました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年4月取材。

[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

編集部:

まず初めに、たまきさんが抱えている疾患について教えていただけますか?

たまきさん:

全身性エリテマトーデス(SLE)は免疫が暴走して関節や臓器に炎症を起こす自己免疫疾患です。私の場合は腸炎(ループス腸炎)の症状が強く、一晩中嘔吐と下痢を繰り返しました。あとは「ループス腎炎」もあります(腎生検はしませんでした)。また、門脈血栓(血栓によって腸から肝臓につながる静脈[門脈]がふさがったり狭くなったりする病気)も発症しており、門脈圧亢進症、胃静脈瘤と経過をたどっています。

編集部:

病気が判明した経緯について教えてください。

たまきさん:

激しい胃腸炎の症状で近所の消化器内科へ行ったところ、「腸が大きく腫れている」と言われてすぐに近くの総合病院の救急外来を紹介され、そのまま緊急入院となりました。検査をしてすぐ門脈に血栓(血の塊)があることと、抗核抗体が陽性だったことから、「なんらかの膠原病の疑い」があると言われ、早い段階で「シェーグレン症候群」の病名はつきました。しかし、SLEの典型的な蝶形紅斑(蝶が羽を広げている形をしているように見える、頬にできる赤い発疹)や関節痛がまったくなく、確定診断に至るまでは2カ月ほどかかりました。2回入院したのですが、最初の入院(SLE確定前)では腹水が溜まってお腹がパンパンになったり、貧血が進んで輸血をしたり、毎日熱が出たりといった症状があって、「いったい何が起きているのだろう」と不安でした。

編集部:

自覚症状などはあったのでしょうか?

たまきさん:

緊急入院になる一週間ほど前からみぞおちあたりの不快感、吐き気、発熱があり、食事もまともに取れない状態でした。さらに、そのひと月前くらいの時期に、耳の下が腫れたり、微熱が出たりしていたので、その頃から始まっていたのではないかと思っています。

編集部:

どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか?

たまきさん:

2回目の胃腸炎で緊急入院した日の夜に、消化器専門の先生と膠原病専門の先生が2人揃って病室へ来て「SLEとして治療を始めます。ステロイドを使います」と言われたのを覚えています。「副作用がたくさんあるけれど、しっかり診ていきます」といった感じの説明を受けました。ステロイドを使った翌日には腸炎の症状がすっかり治まって、「こんなにすごい薬ならもっと早く使ってくれたらよかったのに」と思いましたが、その後多くの副作用に苦しめられました。