「物価が高いから深夜バイトで稼ぐ」という大学生の息子。「週5勤務」でかなり無理しているようですが、相当稼げるのでしょうか?

AI要約

深夜のアルバイトは時給が高く設定されており、労働基準法による割増賃金が支払われることが一般的。

厚生労働省の最低賃金を元に計算すると、深夜に週5日、6時間働くと月収が平均の5倍程度になる。

深夜勤務は体への影響があるため、高時給で人材確保し、労働者の負担を補償する意図もある。

「物価が高いから深夜バイトで稼ぐ」という大学生の息子。「週5勤務」でかなり無理しているようですが、相当稼げるのでしょうか?

食品を始め、物価高が続く現在、アルバイトをするなら少しでも時給が高いところで、と考えるのは自然なことかもしれません。

同じアルバイトでも深夜の時間帯に働く場合、それ以外の時間帯よりも時給がいいイメージがあります。

今回は、時間帯によるアルバイトの時給の違いを比較し、深夜(22時以降)に働くアルバイトでどれくらい稼げるのか、また深夜帯に働くことによる、体への影響について調べてみました。

一般的に、深夜の時間帯の時給はほかの時間帯よりも高めに設定されていることがほとんどです。

労働基準法37条4項によると、「使用者が、午後十時から午前五時までの間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない」と定められています。

また、深夜の時間帯は人手が不足しがちなため、高い時給設定で人材を確保しようとする企業が多いことも時給が高いことの理由の一つです。

さらに、深夜の勤務は、生活リズムの乱れや疲労の蓄積など、肉体的・精神的な負担が大きいと考えられ、その分時給を高く設定して労働者の負担を補償しようとする意味もあるでしょう。

◆深夜に働くと、どれくらい稼げる?

深夜の時間帯に働く場合、どれくらい稼げるのか気になる人もいるでしょう。

そこで、今回は厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」を基に各都道府県の最低賃金から、東京、大阪、福岡を例に取り、深夜の割増賃金(25%増)を考慮して週5日、6時間勤務すると仮定し、賃金を計算してみました(諸手当などは含めない)。

【東京都の場合】

・最低賃金:1113円

・1113円×1.25×6時間 = 8347.5円

(50銭以上は切り上げのため8348円)

・8348円×5日=4万1740円

・1ヶ月当たり(20日勤務と仮定)=16万6960円

【大阪府の場合】

・最低賃金:1064円

・1064円×1.25×6時間=7980円

・7980円×5日=3万9900円

・1ヶ月当たり=15万9600円

【福岡県の場合】

・最低賃金:941円

・941円×1.25×6時間=7057.5円(切り上げで7058円)

・7058円×5日=3万5290円

・1ヶ月当たり=14万円1160円

独立行政法人日本学生支援機構が実施した「令和4年度 学生生活調査結果」によると、大学生(昼間部)のアルバイトによる収入の平均は、月収に換算するとおよそ3万1000円ほどです。

深夜に週5日、1日に6時間働くと、平均に比べておよそ5倍の金額を稼げることになります。