浅間国際フォトフェスティバルでロエベ財団が特別展示。老舗京釜師の日常と伝統に触れる

AI要約

浅間国際フォトフェスティバルでの特別展示には、ロエベ財団が大西清右衛門家の日常を写真で捉える作品を展示している。

写真家・横浪修による作品は清右衛門氏の妻の視点から家族の日常を温かく表現しており、茶の湯釜の世界へと誘う。

展示に加えて、2023年に始まる6年間の資金援助プログラムや映像上映など、茶の湯釜工芸の継承活動に対する財団の取り組みも紹介されている。

浅間国際フォトフェスティバルでロエベ財団が特別展示。老舗京釜師の日常と伝統に触れる

7月20日(土)よりスタートしたアートフォトの祭典「浅間国際フォトフェスティバル」にて、ロエベ財団が特別展示を実施。名門京釜師、大西清右衛門家の日常を捉えた写真を通して、茶の湯釜の世界へと誘う

 民間の文化財団として、1988年にロエベ創業者の4代目であるエンリケ・ロエベが設立したLOEWE FOUNDATION(ロエベ財団)。現在は、娘のシーラ・ロエベの指揮のもと、工芸、デザイン、写真、ダンスなどの分野で、創造性の促進や教育プログラムの企画、文化遺産の保護活動に取り組んでいる。 

 その活動の一環として、今年メインスポンサーを務める「浅間国際フォトフェスティバル」にて、室町時代から続く老舗京釜師、大西清右衛門家に焦点を当てた特別展示を9月16日(月・祝)まで開催中だ。

 浅間山麓の雄大な自然に囲まれた「MMoP」御代田写真美術館にて行われている「浅間国際フォトフェスティバル」は、国内外の優れた写真家の作品展示のほか、イベントやワークショップを通じて、写真の楽しさを世界に発信するアートフォトの祭典。

 ロエベ財団の特別展示では、大西清右衛門家の日常を、清右衛門氏の妻・詠美氏の視点で切り取った写真作品を展示している。撮影したのは、匿名性とアイデンティティを探求した静謐な作品で知られる写真家・横浪修。大西家の居住空間まで入り込むことで捉えた写真は、400年に渡り継承してきた名門釜師としての生き方とともに、何気ない家族の日々を写し出した、心温まる作品となっている。

 また、会場では、昨年撮影された小見山峻氏と五十嵐邦之氏によるポートレートや工房、工具の写真の同時展示のほか、茶釜や茶道具の展示も行っている。

 ロエベ財団は、茶の湯釜工芸の未来へ継承するべく、2023年に大西清右衛門家をサポートする6年間の資金援助プログラムを発表し、次世代育成の支援や、清右衛門氏と息子のドキュメンタリー映像の上映などを行ってきた。今回は写真を通して、茶の湯釜の世界に生きる、大西家の人々を見つめてみてほしい。

「浅間国際フォトフェスティバル2024 PHOTO MIYOTA」

期間:2024年7月20日(土)~9月16日(月・祝)※水曜定休(8月14日を除く)

会場:「MMoP」御代田写真美術館

住所:長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1

時間:10:00~17:00(最終入場は16:30)

入場料:屋外展示、ロエベ展示は無料

BY EMI ARITA