感謝の気持ちを抱くことで死亡リスクが低下し「寿命」が延びる!?研究から明らかに

AI要約

感謝の気持ちを持つことは高齢者の寿命延長につながる可能性がある

感謝の気持ちはあらゆる原因による死亡リスクを低下させる可能性がある

感謝の気持ちを実践する方法として、感謝日記をつける、手紙を書く、具体的に伝えるなどがある

感謝の気持ちを抱くことで死亡リスクが低下し「寿命」が延びる!?研究から明らかに

人生における些細なことに感謝することは、健康に永続的な影響を及ぼす可能性がある。

ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院の新しい研究によると、感謝の気持ちを抱くことは、高齢者の長生きに役立つ可能性がある。

「先行研究では、感謝の気持ちと精神的苦痛のリスク低下、感情的・社会的ウェルビーイングの向上との関連性が示されています。しかし、身体的健康との関連はあまり理解されていません。我々の研究は、これに関する最初の実証的証拠を示し、感謝の感情を抱くことで高齢者の寿命が延びる可能性があることを示唆しています。」と、疫学部の研究員である筆頭著者イン・チェン氏は語った。

■あらゆる原因による死亡リスクが低下

研究者らは、2016年に6項目の感謝尺度のアンケートに回答した69歳から96歳までの女性約5万人のデータを使用した。参加者らは、「人生には感謝すべきことがたくさんある」「さまざまな人に感謝している」などの項目に対する賛否を点数で回答した。

3年後にデータを再調査したところ、感謝のレベルが最も高かった女性たちは、心血管疾患、がん、神経変性疾患など、あらゆる原因による死亡リスクが9%低かったという。感謝の気持ちは、調査されたすべての死亡原因に対して予防効果を示したが、なかでも心血管疾患に対して顕著であった。

「健康的な老化を促進することは公衆衛生上の優先事項です。さらなる研究によって、長寿を促進する心理的資源としての感謝の気持ちへの理解が深まることを期待しています。」とチェンは述べた。

■感謝の気持ちを実践する方法

「各自が自分のコンフォートゾーンからスタートすることがとても重要です。」カリフォルニア大学バークレー校のGreater Good Science Center(ウェルビーイングにおける心理学、社会学、神経科学を研究する研究所)のディレクターであるエミリアナ・サイモン・トーマス博士は話す。(サイモン・トーマス博士はこの研究には携わっていない。)

サイモン・トーマス博士は、感謝の気持ちをもっと実践したい人に3つの方法を勧めている。

感謝日記をつける:自分が感謝していることを書き出す。家にある洗濯機であれ、照明であれ、友人とキャンプに行く機会であれ、際限なくリストアップすることができるだろう。 自分の人生に良い影響を与えてくれた人に手紙を書く:「その手紙が相手に届くと、感謝の気持ちはより一層強くなる。」とサイモン・トーマスは言う。 より具体的に伝える:例えば、一日の始まりにコーヒーを買ってきてもらったとしたなら、「ありがとう」を次のように拡張してみよう。「あなた自身もたくさんやることがある中、コーヒーを持ってきてくれて本当にありがとう。あなたがそうしてくれたおかげで、私はたくさんのことをやり終えることができました。」

出典

Practicing gratitude could help you live longer, according to new study|CNN

Experiencing gratitude associated with greater longevity among older adults|HARVARD T .H .CHAN

文/HIDEMI