夏の疲れは“時間差”でやってくる?「夏バテ」の先の「秋バテ」に今からご用心!予防のための8つのチェックポイント

AI要約

夏から秋にかけての季節の変わり目に起こりやすい秋バテについて、医師の川嶋朗さんが解説する。

自律神経のバランスが乱れると、疲労感や倦怠感、食欲不振、眠りの浅さなどの症状が現れる。

夏バテとは暑さだけでなく、冷房の影響も考えられ、体温調節が乱れて体力を消耗することで起こる。

夏の疲れは“時間差”でやってくる?「夏バテ」の先の「秋バテ」に今からご用心!予防のための8つのチェックポイント

今年も蒸し暑い夏がやってきた。ちょっと動くだけでも汗ばむが、疲れているのに仕事や家事を頑張ったり、遊びに出かけたりしていないだろうか。

「そうした生活を続けていると、夏を乗り切れても“秋バテ”になることがあります」

こう話すのは体の冷えに詳しい、医師の川嶋朗さんだ。夏の疲れを軽くみると9月以降にだるさや食欲不振などを抱えることがあるといい、川嶋さんはこれを20年ほど前から“秋バテ”と呼んでいる。

秋は暑さがやわらいで過ごしやすくなるイメージもあるが、心身の不調はどんな流れで起きてしまうのか。夏バテと秋バテの違い、それぞれの原因を聞いた。

そもそも「バテ」はどうして起きるのだろう。川嶋さんによると、呼吸・血管・内臓の働きなど生きるために欠かせない機能は、全身に分布している「自律神経」によって、無意識にコントロールされている。

自律神経には、心身を活発にさせる「交感神経」、リラックスさせる「副交感神経」があり、このふたつがうまく切り替わることで「日中は活動的に頑張る、夜はリラックスして休む」といった生活リズムを整えているという。

逆に自律神経のバランスが乱れると、頑張りたいのにやる気が湧いてこなかったり、休みたいのに眠れなくなったりする。これがバテで、次のような症状が出るという。

・疲労感(疲れ)

・倦怠感(だるさ)

・食欲が湧かない

・眠りが浅い、眠れない

・めまいや立ちくらみ

・頭痛や肩こり

この状況に陥りやすいのが、夏から秋にかけての“季節の変わり目”なのだ。

私たちにはもともと体温を一定に保つ機能が備わっていて、自律神経は体温調節の役割も担っている。暑いところにいると汗が出てくるのも、熱を逃がそうとしているからだ。

ただ、夏の暑さが続いたり、暑い屋外と冷えた屋内を頻繁に行ったりきたりすると、自律神経が振り回されてヘトヘトになってしまう。これで体調を崩すのが「夏バテ」だ。

「昔は単純な暑さが原因でしたが、今は冷房の効かせすぎも影響しています。暑さに負けないよう体温を下げる、冷房に負けないように体温を維持することで、体力を使い果たしてしまうんですね」(以下、川嶋さん)