「学校の先生は、夏休みに何をしているの?」現役教師の答えが、一般人の想像をはるかに超えてヤバかった。

AI要約

夏の問題行動についての背景と教員の実態について述べられている。

高校教員の夏休みの長さや忙しさについて康子さんの経験を通して紹介されている。

高校教員の夏休みは人それぞれで異なり、多様な過ごし方があることが示唆されている。

「学校の先生は、夏休みに何をしているの?」現役教師の答えが、一般人の想像をはるかに超えてヤバかった。

「夏」には問題が起きやすい。

解放的な気分になり、夏を満喫しようとするからだろうか。高校生たちの問題行動はもちろん増えるし、その対処をしなければいけない教員たちは神経をとがらせることになる。

「高校の先生って、夏休み長くていいよなー」

なんて何も知らない人たちの言葉に苛立ちを覚える教員が多いのは、そういった問題行動への対処が増えているからだと考える教員も多い。

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まず前提として、高校教員の夏休みは決して長くない。

生徒たちの休みは1か月近くあるが、教員の休みは一般企業と同様の「お盆に5日程度」だ。前後で年休を取得して「1週間休み」にする人もいれば、「10日休み」にする人もいるが、それも一般企業と似たようなものだろう。

ただ、夏休み中は生徒がいないので、彼らがいる時ほどの「目まぐるしさ」は味わわずに済む。

「何も起きなくて、部活動の指導もなくて、担任も持っていないなんていう奇跡がすべて重なりさえすれば、夏休みは『すこし楽』だとは思いますよ。でも、一般企業の事務職の方のような事務作業は結構たくさんあるし、研修は義務付けられているので、『暇』なんてことはありません。それに先ほど挙げた3つが重なるなんて、ほぼあり得ませんからね。私は教員になってから15年になりますが、一度もそんな奇跡が起こったことはないです」

そうこぼすのは、康子さん(仮名)38歳だ。

彼女は公立高校で英語を教えているが、学生時代にバレーボール部に所属していたことを買われ、15年間どの学校に赴任になってもずっとバレーボール部の指導を任されている。

「夏休みを利用して、他校と練習試合をしたり、合宿をしたりと夏休みは部活動の最盛期ですから、予定はすし詰めです。そこに問題が起きるともう……合宿先から帰って来て対応しないといけないし、いわゆる『進学校』に勤務している時はその部活動のスケジュールの合間を縫って補習をしていました」

康子さんはそう話すと苦笑いをしてみせた。

「まあ、結構夏休みが忙しいか忙しくないかって、学校間の差もあるし、人によってとか役職、所属している部署によって全然違うと思いますよ。私もこの15年の間に『少し楽だなあ』と思う夏休みもあれば、『忙しすぎて体調を崩すかもしれない』と思う夏休みもありましたから」

続く康子さんの言葉によるとどうやら、高校教員の「夏休み」は多種多様であるようだ。

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取材・文 八幡那由多