水戸出身の洋画家・中村彝アトリエ整備へクラウドファンディング 目標額まで150万円

AI要約

茨城県近代美術館周辺の環境整備のためにクラウドファンディングが進行中で、目標額にはあと一息。着工が期待されている。

近代美術館は中村彝のアトリエを再現し、その存在を広く知らせるための取り組みを行っている。

クラウドファンディングにより集まった資金は樹木の伐採や周辺環境の美化に使われる予定。支援を呼びかけている。

水戸市出身で近代日本を代表する洋画家・中村彝(つね)の仕事場を茨城県近代美術館(同市千波町)近くに再現した「中村彝アトリエ」の周辺環境整備のため、資金を募るクラウドファンディング(CF=目標額800万円)へ25日までに約650万円が寄せられ、関係者は「あと一息」と目標額到達に期待を寄せている。

同美術館は昭和63年の開館時、中村彝の画業などを紹介するため、大正5年に現在の東京都新宿区下落合に完成し、制作活動の舞台となったアトリエを美術館の隣接地へ復元した。

アトリエが完成した36年前当時は隣接する駐車場からも建物が望め、足を運ぶ人も多かった。現在は周辺に樹木が生い茂って建物を覆い隠し、その存在が余り知られなくなっている。

CFで集まった資金は樹木の伐採・剪定や周辺の芝生の再生、花壇の造成などに使われる予定。CFの実施主体は同美術館と、パートナーシップを結ぶ企業など14社による「茨城県近代美術館運営支援協議会」。同協議会は「CFは中村彝のことを思い出してもらい、知ってもらうことが主目的。目標額まであと一息なので、ぜひご協力、ご支援を」と呼びかけている。

寄付金は5千円から100万円までの各コースがあり、50万円までは返礼品ありとなしを選べる。

CFの募集期間は8月9日午後11時まで。申し込みは「夭折の天才画家『中村 彝』REMEMBERプロジェクト」のホームページからか、銀行口座への振り込みも可。問い合わせは同協議会(029・243・5111)。