ケリング、24年上半期は大幅減収 グッチの営業利益は44%減

AI要約

ケリング(Kering)が2024年上半期の決算を発表。売上高と営業利益が前年同期比で減少し、アジア太平洋地域では減収が目立つ。

主要ブランドの中でグッチやサンローランは減収を記録。一方、ボッテガ・ヴェネタは過去最高の売上高を達成したものの、利益は減少。

ケリングは2024年下半期において高級消費者に影響する不確定要素を考慮し、売上が約30%落ち込む可能性があると警告。

ケリング、24年上半期は大幅減収 グッチの営業利益は44%減

 ケリング(Kering)が2024年上半期(2024年1月~6月)決算を発表した。連結売上高は90億1800万ユーロ(約1兆4898億円)で前年同期比で11%減。営業利益は15億8200万ユーロ(約2614億円)と前年の27億3900万ユーロから42%減り、2024年度第1四半期(2024年1~3月)決算報告書の予想通りの結果になった。

 地域別の売上高は、日本を除くアジア太平洋が28億9700万ユーロ(約4793億円)、西欧が25億5500万ユーロ(約4227億円)、北米が20億5700万ユーロ(約3400億円)、日本が7億3700万ユーロ(約1219億円)、その他地域が7億7200万ユーロ(1277億円)だった。日本では同22%増の好調を見せたものの、アジア太平洋は同20%減、西欧は同8%減、北米は同12%減となった。

 主要ブランドである「グッチ(GUCCI)」や「サンローラン(SAINT LAURENT)」ではいずれも減収を記録。グッチの売上高は40億8500万ユーロ(約6756億円)で同18%減、営業利益は10億700万ユーロ(約1668億円)で同44%減だった。サンローランは14億4100万ユーロ(約2383億円)で同7%減、営業利益は3億1600万ユーロ(約523億円)で同34%減。「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」の売上高は8億3600万ユーロ(約1383億円)で同3%増を記録し、同ブランドの上半期売上高では過去最高を達成したが、営業利益は1億2100万ユーロ(約200億円)と同28%減となった。

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」などその他ブランドの合計売上高は、17億1700万ユーロ(約2843億円)で同6%減となった。一方、ケリング アイウェア・コーポレート部門は、10億6700万ユーロ(約1767億円)を売り上げ、同7%増を記録した。

 2024年下半期に関してケリングは、今後高級消費者に影響する不確定要素を考慮すると、2023年下半期と比較して約30%落ち込む可能性があるとしている。