大統領の娘が女性とのキス写真を投稿。同性愛が違法のカメルーンで衝撃走る

AI要約

カメルーン大統領の娘が同性愛を示唆する写真を投稿し、同国で衝撃が走っている。

ビヤ大統領はカメルーンを長らく指導し、政権下で一党独裁から複数政党制に移行したが、汚職や厳しい姿勢が問題視されている。

カメルーンでは同性愛が違法であり、LGBTQの権利が厳しく制限されている事実が指摘されている。

大統領の娘が女性とのキス写真を投稿。同性愛が違法のカメルーンで衝撃走る

カメルーン大統領の娘が女性とキスしている写真をInstagramに投稿し、同性愛が違法の同国に衝撃が走っている。

ポール・ビヤ大統領(91)は、1982年からカメルーン首脳を務めており、アフリカで最も長く国を率いる指導者の1人だ。現任期は2025年まで、これを終えると43年にわたる長期政権となる。

ビヤ大統領の政権下で、カメルーンは一党独裁から複数政党制に変わった。ところが汚職や反対勢力への厳しい姿勢などが、たびたび問題視されている。

ビヤ大統領の娘、ブレンダ・ビヤは26歳。カメルーン生まれだが、兄のポールと共にスイスの寄宿学校に通い、その後ロサンゼルスに移住するなど、ほとんどを国外で過ごしている。「キング・ナスティー」の名で、ヒップホップアーティストとして活動中だ。

ブレンダは6月30日、Instagramにブラジル人モデルのレイヨンス・ヴァレンサとキスしている写真を掲載した。自身のセクシュアリティについては言及しなかったが、BBCによると、ブレンダが「カミングアウト」したと報じた仏ル・モンド紙の記事をシェアしている。

カメルーンで同性愛は違法であり、同性愛行為(性行為だけでなく、公然での親密な行為なども含む)に及んだ場合、もしくは行為に関与した場合、最高5年の懲役が科される。

アフリカは世界の他の地域と比べLGBTQの権利が厳しく制限されており、30カ国以上が同性愛を違法としている。

カメルーンでも、LGBTQを標的にした暴行事件が後を絶たない。

国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」は2022年、集団暴行など数々の事件の詳細を報告し、「同性愛行為を犯罪とみなすカメルーンの法律は、一般市民や治安部隊が、理由なしにLGBTIの人々を虐待し暴行することを許す風潮を作り出している」と批判した。

「差別的な法律を撤回し、性的指向、性自認、性特性にかかわらず、すべてのカメルーン人の人権が守られるよう緊急に行動を起こすべき」とカメルーン政府に求めている。