「待ち合わせの定番」アマンド六本木店がリニューアル 外観のピンクは維持、持ち帰り充実

AI要約

老舗喫茶店「アマンド六本木店」がリニューアルオープンし、外観や内装を改装。テイクアウト需要を見込み、菓子の販売コーナーも充実させた。

創業者が終戦直後に開業し、ピンク色を使った外観が象徴的なアマンドは、六本木店を開業してから場所柄もあり人気となった。

アマンドはキーコーヒー傘下にあり、平成24年にナポレオンパイの専門店も開いている。今後も進化を続け、六本木のシンボルとして存在したいとしている。

「待ち合わせの定番」アマンド六本木店がリニューアル 外観のピンクは維持、持ち帰り充実

東京・六本木交差点の待ち合わせ場所として親しまれてきた老舗喫茶店「アマンド六本木店」が17日、リニューアルオープンした。開店は東海道新幹線が開通した昭和39年で、改装は60周年を迎えたことを記念した。コンセプトは「オールド・ニュー(古くて新しい)」。ピンク色を基調にした外観を引き継ぎ、内装に開店当時を彷彿とさせるパラソルを模したシェード(日よけ)を設置するなど、SNSでの取り上げられやすさも視野に入れた。テイクアウト需要を見込み、菓子の販売コーナーも充実させた。

■「入ったことない人多い」と危機感

改装は10年ぶり。これまでは1階に菓子の販売コーナーと14の客席があったが、客席を撤去して物販を充実させた。ケーキや持ち帰り限定の「六本木アフターパフェ」(800円)、日持ちする焼き菓子などをそろえた。

アマンドの勝俣勉社長は、「六本木店を知ってはいるが、実際に入ったことがない人も多かった」と感じていたという。客席は2階(40席)だけにして1階を菓子の販売に特化したのは、テイクアウト需要を取り込むとともに、若者にも入りやすい店づくりを目指したからだ。

■終戦直後、「日本を元気に」と開業

アマンドは終戦から間もない昭和21年、東京・新橋で開業した。勝俣氏によると、「『日本を明るく元気にしたい』と志した創業者が、物資がない中で甘いものをかき集めてオープンさせた」という。24年に開店した有楽町店で、当時は斬新だったピンクを基調した外観を採用し、アマンドを象徴する色になった。39年にオープンした六本木店は、平成のバブル期に、待ち合わせ時やお酒を飲んだ後にアマンドのケーキとコーヒーを楽しむことが人気の過ごし方になったという。

アマンドは平成24年にコーヒー大手、キーコーヒーの傘下に入った。令和4年には東京駅にナポレオンパイの専門店を開いている。

勝俣氏は六本木店について、「六本木のシンボルであり続けられるように、これからも店舗を進歩させていきたい」と語った。オープン記念として、17日から19日までの3日間は来客先着100人に菓子をプレゼントする。23日までの7日間は、条件を満たした利用者に割引チケットが当たるくじ引きを開催する。営業時間は午前10時~午後10時(日曜・祝日は午後9時まで)。(高橋寛次)