「カレーライス物価指数」が過去10年間で最高値…野菜、コメ、肉の高騰が国民食を直撃!

AI要約

カレーライスの物価が過去10年間で最高値を更新し、1食当たりのコストが増加している。

材料の価格が上昇し、カレーライスの原材料やルーも値上げ傾向にある。

生活が苦しくなる人もおり、給食や子ども食堂などでの影響も懸念されている。

「カレーライス物価指数」が過去10年間で最高値…野菜、コメ、肉の高騰が国民食を直撃!

 食卓の定番、カレーライスよ、おまえもか──。

 帝国データバンクが11日に発表した調査によると、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの全国平均価格を基に算出した、1食当たりのコストを示す「カレーライス物価」が、過去10年間で最高値を更新した。

 昨年5月に1食当たり298円だったものが、今年5月には323円になり、1年間でコストが25円も増加。2020年平均を100とした「カレーライス物価指数」は、今年5月に117.8になった。

■ココイチも値上げ

 材料の価格が軒並み上昇している。東京都中央卸売市場のジャガイモ、ニンジン、タマネギの卸値(今月9日時点)は、いずれも天候不順などにより平年比で2~4割ほど高値で推移している。輸入牛肉も円安の影響で高騰し、昨年の猛暑による不作でコメ価格も上昇。カレールーの値上げも相次いでいる。

「近年は猛暑や大雨といった異常気象の影響で、野菜の流通量が不安定です。今年も猛暑が予想されており、円安による物価高も収まる気配がないので、場合によっては『カレーライス物価』がもっと高くなる可能性があります」(帝国データバンク情報統括部・飯島大介氏)

 材料費の高騰に呼応するように、「カレーハウスCoCo壱番屋」は11日、値上げを発表。上げ幅は平均10.5%(43~76円)で、数年前まではワンコインだった「ポークカレー」は646円(税込み)になる。

「カレーは安く手軽に楽しめる国民食です。それが高くなり、生活が苦しくなったと実感する人は多いでしょう。また、カレーは早い、安い、調理が簡単の三拍子そろっているため、給食や子ども食堂、炊き出しなどでよく作られています。こうした現場は頭を抱えていることでしょう」(飯島大介氏)

 カレーの材料は、他の料理でもよく使われるものが多い。家計の不安は募るばかりだ。