麺給食、待望の復活 中山の小中学校でソフト麺終了、「ロス」解消へ

AI要約

中山町の小中学校で12日、学校給食にみそラーメンが提供された。ソフト麺が半世紀以上親しまれていたが、廃業に伴い麺給食が途絶えていたが、新しい調理法で復活した。

同センターは乾麺や冷凍麺を試しながら、麺が伸びたりくっついたりする課題に取り組んできた。独自の提供方法で課題を克服し、みそラーメンを提供した。

子どもたちは麺給食の復活に喜び、みそラーメンを楽しみながら食べていた。今後はさらに多くの麺料理を提供していく予定だ。

 中山町の小中学校で12日、学校給食にみそラーメンが提供された。半世紀以上、子どもたちの胃袋を満たしてきた人気の「ソフト麺」が昨年度中に姿を消し、給食における「麺ロス」となっていた子どもたちに何とか麺給食を届けようと、同町学校給食センターが試行錯誤を重ねてきた。今回、時間がたっても麺同士がくっつかないなどの調理法にめどが立ち、ラーメンに挑戦。子どもたちは「前と変わらずおいしい」と麺をすすっていた。

 ソフト麺は鈴木製麺(山形市)が製造し、村山地域を中心に56年間親しまれた。同町では長年にわたり、小中学校で毎週金曜日にソフト麺を提供してきた。同センターは今年2月に同社の廃業の連絡を受けて間もなく、代替案の模索を始めた。

 一般的に流通している乾麺や冷凍麺を使って試作を重ねた。麺は米飯やパンと違い、時間が経過すると、伸びたり、麺同士がくっついてしまう特徴がネックとなる。同センターは給食提供の時間から逆算し、ゆで具合、調理工程など独自の提供方法をさまざま試してきた。提供数が町内全3小中学校の約800食と少なく、配送先がいずれも車で5分程度という“小回りが利く”環境も、麺給食の再開を可能とした。

 5、6月はミートソーススパゲティを提供。7月12日はみそラーメンに挑戦した。乾麺を使い、ゆで時間は通常の半分とし、ごま油であえて、麺同士がくっつかないようにした。長崎小6年生の教室では、児童らが「うれしい」などと笑顔で味わった。高橋陽咲さん(11)は「ソフト麺の給食には楽しい思い出がたくさんあった。違う形でも復活したので、みんなの気持ちが盛り上がっている」と話した。

 同センターの丹野隆雅所長は「子どもたちが喜んでくれて良かった。今後は回数や麺料理のメニューを増やしていきたい」と語っている。