20秒でOK! スマホで疲れた目も脳も癒す「20・20・20ルール」とは?【スマホアイ 眼科専門医が教える目と脳と体を守る方法】

AI要約

スマホの画面を長時間見続けることで生じる「スマホアイ」のリスクと、その予防法について解説されている。

スマホ利用時間の調査結果から、多くの人が1日2時間以上スマホを利用している現状が明らかになっている。

長時間のスマホ使用により、目と脳に疲労やダメージが蓄積される可能性があることが示唆されている。

20秒でOK! スマホで疲れた目も脳も癒す「20・20・20ルール」とは?【スマホアイ 眼科専門医が教える目と脳と体を守る方法】

毎日、どれだけスマホの画面を見ていますか?

スマホを使いすぎると目に悪い。誰もがそう思っているはずです。視力が落ちる、目が疲れる、乾く、かすむといったことは容易に想像がつき、実際に経験している人も多いでしょう。

しかし実は、スマホの本当の怖さは別にあります。たとえ視力検査の数字が悪くなくても、眼球運動が鈍くなる、視野が狭まる、内斜視の原因になる、依存性を高めるなどの悪影響が生じることがあるのです。

そんな新現代病といえる「スマホアイ」の恐ろしさを眼科医の松岡俊行さんが新著『スマホアイ~眼科専門医が教える目と脳と体を守る方法』(アスコム)にて解説しています。今回は、スマホアイの予防法についてご紹介します。1日2時間以上、スマホを見る人は必読です!

文/松岡俊行

スマホアイを予防するためにまず大切なのは、近くを長時間見続けないことです。見る対象がスマホ以外のタブレットやパソコン、テレビといった電子機器でも、あるいは本だとしても、このルールは当てはまります。近くを長時間見続ける行為は、とにかく目が疲れてしまいます。あなたは、1日にどのくらいスマホを使っているでしょうか?

メールやSNS、ニュースのチェックに調べもの、動画にゲームと、全部合わせたら1時間や2時間では済まないのではないでしょうか。たとえば、MMD研究所とスマートアンサーが共同で行った「2021年版スマートフォン利用者実態調査」では、1日のスマホの利用時間は「2時間以上、3時間未満」が全体の19.7%でトップでした。それより長時間利用している人も多く、「3時間以上、4時間未満」が16.1%、「4時間以上、5時間未満」が10.7%、「5時間以上、6時間未満」が8.4%、「10時間以上」もなんと4・3%です。

こうした調査は他にもいくつかあります。グロッサムが行った「スマホでの情報収集に関する定点調査」の2021年版では、1日の平均利用時間は136.3分だったそうです。やはり2021年に日本マーケティングリサーチ機構が行った調査では、53.75%が「1日に3時間以上」スマホを見ていると回答しています。調査によって結果はまちまちですが、平均的には2時間、3時間は平気でスマホを使っていると思っていいでしょう。

なんとなくスマホを見始めたら、あれこれと次々に見てしまって気づいたら1時間も経っていた、なんていう経験は珍しくありません。このとき、あなたの目と脳はものすごく疲労しています。近くを凝視するために目はヘトヘト、その目から入ってくる膨大な情報で脳はパンク状態。あまり自覚はないかもしれませんが、確実にダメージは蓄積されているのです。