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【一覧】その症状はクスリが原因かも…体調不良を招く降圧剤、胃薬、痛み止めほか
佐藤さんは降圧剤の副作用でむくみを経験し、医師に相談したところ、クスリが原因であることが判明。
他にも降圧剤やステロイドなどのクスリによる副作用が様々な症状を引き起こす可能性がある。
服用しているクスリによる症状があれば、医師に相談し、必要に応じてクスリの種類を変えることが重要。
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朝起きると、ふくらはぎのあたりがブヨブヨになっている。「年をとったからかもな……」そう思っていた神奈川県横浜市在住の佐藤幸一さん(68歳・仮名)だが、かかりつけ医にむくみのことを相談すると「クスリが原因かもしれません」と指摘された。
佐藤さんは半年ほど前から、降圧剤のカルシウム拮抗薬(アムロジン、ノルバスク、アダラート、アテレック、カルブロック、コニールなど)を飲んでいて、実はそれがむくみの原因だったのだ。前出の国立病院機構栃木医療センター臨床研究部長の加藤徹氏が解説する。
「体の不調の原因が、実はクスリにあったというケースはよくあります。むくみのほか、頭痛、頻尿、便秘なども、カルシウム拮抗薬の副作用が原因のケースがあります。こうした症状は、クスリを飲み始めて3ヵ月以内に出てくることが多いので、注視してください」
倦怠感、下痢の副作用が出るのは、同じく降圧剤のループ利尿薬(ダイアート、ラシックス、ルプラック)だ。
また、めまいやふらつきなどの副作用も、同じく降圧剤の1遮断薬(エブランチル、カルデナリン、デタントール、ミニプレス、バソメットなど)が原因となっていることがある。
もし、これらの症状があれば、医師や薬剤師に相談するのがいいだろう。降圧剤には種類も多く、別のクスリに変えることで、副作用が緩和される可能性がある。
長期にわたって服用するクスリには、思わぬ形で副作用が出てくるものが多い。たとえば血圧が上がってしまうクスリがある。ステロイドがそうだ。前出の薬剤師・長澤育弘氏は「プレドニン、プレドニゾロン、メドロール、デカドロン、ゼンタコートなどを飲むと血圧、血糖が上がる可能性がある」と指摘する。
「体の様々な炎症を抑える作用があり、喘息やリウマチ、重い鼻炎や術後の炎症止め、痛み止めなど、比較的よく利用されるのですが、長期使用により高血圧や高血糖を起こしやすいので注意が必要です」
もし高血圧の人で糖尿病治療薬を服用しているのであれば、念のため医師に相談したほうがいいだろう。その高血圧は糖尿病治療薬による副作用の可能性があるからだ。クスリの種類を変えるだけで、血圧の問題が解決するかもしれない。
後編記事『安易に痛み止めを飲んでいると、思わぬ「落とし穴」が…胃潰瘍、腎障害、高血圧を招くクスリ一覧』ヘ続く。
「週刊現代」2024年7月13日号より
《一覧》副作用の原因となるクスリ