「Microsoft Teams」のCopilotが参照チャットの期間を指定した質問に対応など改善
Microsoft Teamsの2024年8月のアップデート内容は、チャットとコラボレーション、会議関連の機能強化が中心で、利便性が向上している。
また、APIを利用した新機能や組織外のユーザーとのコラボレーションなど、顧客ニーズに合わせた新機能が追加されている。
これらのアップデートにより、Teamsの使いやすさや効率性が向上し、ビジネスコミュニケーションをさらに円滑にすることが期待される。
米Microsoftは、ビジネスコミュニケーションアプリ「Microsoft Teams」(デスクトップ・Web版)の2024年8月のアップデート内容を発表した。
◆ チャットとコラボレーション
■ Copilotが参照するチャット履歴の期間を指定可能に
Copilotにプロンプトで期間を指定すると、その期間の情報に絞り込んで回答できるようになった。例えば、「2023年12月」といった具体的な日時のほか、「6カ月前」「先月」「昨日」といったプロンプトも入力可能。
■ チャンネル内のリンクで、共有チャンネルへの参加をリクエスト
組織内のユーザーはチャンネルの共有リンクを使用し、参加をリクエストできるようになった。参加リクエストを受け取ったチャンネル管理者は簡単に承認が可能。組織内の共有チャンネルにアクセスしやすく、またチャンネル管理者はメンバーシップを管理しやすくなった。
■ チャンネルカードが追加
チャンネルの概要を把握できるチャンネルカードが追加された。ヘッダーのチャンネル名やチャンネルが記載されている場所にマウスカーソルを合わせると、説明、最終アクティビティ時間、チーム名、メンバーシップ情報などが表示される。
また、このカードから、通知設定、所有者のチャンネル管理、チャンネル名簿に簡単にアクセス可能。
■ 組織外のユーザーとのグループチャットでアプリケーションを利用可能に
組織外の個人とのグループチャットがアプリケーションでサポートされた。チャットをホストする組織のチャット参加者は、すべてのメンバーが使用できるアプリケーションをインストール、削除、または更新可能。また、すべての参加者は、ほかの組織がホストするグループチャットにおいて、ほかの組織のユーザーが共有するアプリを使用できる。
■ [Discover]フィードを非表示にできるように
パーソナライズされた関連性ベースのフィードを提供する、[Discover]フィードの表示・非表示を切り替えられるようになった。[設定]-[一般]から設定できる。
◆ 会議
■ GCC環境での会議要約
Government Community Cloud(GCC)環境において、生成AIを使った会議の要約が可能になった。
利用には、Teams Premium GCCライセンスまたはMicrosoft Copilot for Microsoft 365 GCCライセンスが必要となる。
■ Androidデバイスで予定外のミーティング参加者のための会議要約
タウンホールに参加予定がなかったAndroidユーザーが会議の録画を参照したり、会議の要約も使えるようになった。
Teams Premiumユーザーが利用可能で、Teamsのカレンダーイベントの詳細とチャットの新しい [要約] タブで確認可能だ。
■ タウンホールでのリアクション
タウンホール参加者は、リアルタイムでリアクションを送信したり、確認できるようになった。ウインドウ上部にある、アクションリボンから[👍][👏][😄]などのアクションを選ぶことが可能。リアクションは、画面の横に表示される。
なお、この機能はTeams Premium ライセンスを持つユーザーが作成したタウンホール インスタンスで利用可能。
■ APIでウェビナーの作成および登録が可能に
新しいAPIを使用してウェビナーを作成、更新、削除できるようになった。また、既存のウェビナーに参加者を登録することもできる。
この機能は、すべてのTeamsライセンスに含まれている。
■ APIでタウンホールの作成などが可能に
主催者は、Town hall Graph APIを使用して、タウンホールのイベント作成や、更新、公開、削除が可能となった。また、タウンホールのセッションを取得して一覧表示したり、プレゼンターを取得、一覧表示、作成したり、プレゼンターのプロフィール写真を作成または更新したりすることもできる。
Town hall Graph APIは、すべてのTeamsライセンスに含まれている。
■ イベント終了後のQ&Aの質問をCSV化
イベント終了後、主催者は出席者の質問を CSVファイルとしてエクスポートできるようになった。データは、SharePointサイトや電子メールで出席者と共有することも可能。
この機能は、すべてのTeamsライセンスに含まれている。
■ Meshにおいて、ホストの部屋間の反応を視覚化
Meshイベントの主催者は、マルチルームイベントにおいて、すべての部屋で出席者のリアクションを確認できるようになった。この機能により、プレゼンターは大規模なイベントですべての出席者からの参加者のフィードバックを評価できる。この機能は、Teams Premiumで利用可能。
このほか、Androidデバイスの「Teams Rooms」から、IDとパスワードを使用してZoomミーティングルームに参加可能となるなどのアップデートが実施されている。