楽天モバイルも採用の「宇宙の基地局」、商用衛星5機が射場のあるケープカナベラルに到着–9月打ち上げへ

AI要約

米AST SpaceMobileは商業衛星5機をケープカナベラルに到着させ、衛星とスマートフォンの直接通信によるブロードバンドを目指している。

初の商用衛星「BlueBird」は広大なフェーズドアレイアンテナを搭載し、10倍の処理能力を持つ。

ASTのサービスはYouTube動画を視聴できる通信速度を目指しており、楽天モバイルやSpaceXと競合する展開が予想される。

楽天モバイルも採用の「宇宙の基地局」、商用衛星5機が射場のあるケープカナベラルに到着–9月打ち上げへ

米AST SpaceMobile(AST)は8月8日、9月に打ち上げ予定の商業衛星5機が射場のある米ケープカナベラルに到着したと発表した。同社は衛星とスマートフォンの直接通信によるブロードバンドの実現を目指しており、日本からは楽天グループが出資し、楽天モバイルが2026年の採用を計画している。

 AST初の商用衛星「BlueBird」は、約64平方メートルのフェーズドアレイアンテナを搭載し、これは一般的な2LDKマンションの広さに相当する。アンテナはロケットに収まらないため、折り畳んで打ち上げられ、軌道上で展開する。

 同社はすでに試験衛星「BlueWalker 3」を打ち上げているが、5機の商用衛星の投入で処理能力が10倍に向上するという。今後は米国本土で時間限定のサービスを開始し、順次衛星を追加してグローバルにエリアを拡大していく。日本では、楽天モバイルが2026年のサービス開始を目指しているが、日本全域をカバーするには約45機の衛星が必要だという。

 なお、Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Starlink」も2024年内にスマートフォンとの直接通信サービスを開始する予定だが、当初はテキストメッセージの送受信限定となる。一方、ASTのサービスはYouTube動画を視聴できる通信速度を目指している。

AST SpaceMobile