世界最小「ボルネオゾウ」の野生種1000頭だけ…レッドリスト最新版で絶滅危惧種に

AI要約

東南アジア・ボルネオ島に生息するゾウ「ボルネオゾウ」が絶滅危惧種に指定された。

ボルネオゾウはアブラヤシ農園の拡大や大規模開発によって生息地が失われている。

日本に生息するエイ「モノノケトンガリサカタザメ」も絶滅危惧種に指定された。

 各国の政府や環境団体などでつくる国際自然保護連合(IUCN)は27日、絶滅の恐れがある動植物をまとめた「レッドリスト」の最新版を公表した。東南アジア・ボルネオ島に生息し、世界最小とされるゾウ「ボルネオゾウ」が絶滅危惧種に指定された。

 ボルネオゾウはアジアゾウの亜種で、パーム油が採れるアブラヤシ農園の拡大や大規模開発などによって、生息地の森林が失われている。これまでアジアゾウとして扱われていたが、IUCNが今回初めて亜種として評価したところ、野生種が約1000頭しか残っていないことが判明した。

 日本に生息する種では、2020年に新種として報告された大型のエイ「モノノケトンガリサカタザメ」が、新たに絶滅危惧種に指定された。南日本に固有のエイで、近似種の減少状況などから、過去45年間で生息数が80%ほど減少したと推測されている。