流しそうめん……じゃない! 「地元では定番」のイベントが話題に ヒントは開催日

AI要約

山形県で話題になったイベントがSNSで拡散されている。竹で作られた水路を流れるさくらんぼを箸で取る流しさくらんぼは初めて見る人には驚きだが、地元では定番の行事とされている。

6月6日の「さくらんぼの日」に開催されたイベントは、150年記念のプレイベントとして企画され、10キロのさくらんぼが流された。流れるさくらんぼのスピードは速く、箸での取り方も難しいと話題になった。

地元にとっては馴染みのある風景であるが、県外の人から見ると珍しい光景であることを発信し、地元の特産品の魅力もアピールしつつ、イベントの楽しさを伝えている。

流しそうめん……じゃない!  「地元では定番」のイベントが話題に ヒントは開催日

これをはしでつかみます――。6月上旬に山形県で行われたあるイベントの様子がSNSで話題になっています。半分に割られた竹の上を流れる水と、はしと器を手にした人々。流れてくるのはそうめんかと思いきや……。SNS上では「初めて見た」と驚く反応が多くありましたが、担当者によると「地元では定番のイベント」なのだそうです。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮)

話題になったのは、6月6日にJA全農山形の公式アカウントがXに投稿した動画付きのポストです。

二つに割られた竹で作った水路の前で、何かを待っている人々。

そうめんが流れてくるのかと思いきや、コロコロと高速で通り過ぎていったのは真っ赤な球体でした。

「これが『流しさくらんぼ』ですよ皆様!!

初見の方には衝撃的ではないですか!??!早いし!!

さくらんぼを!!

流してるんですよ!!水に!!

これを箸で取ります」

これを見たユーザーからは「結構なスピードで流れてますね」「お箸でつかむの難易度高い」などの反応が寄せられていました。

全農山形の広報担当者に話を聞くと、この流しさくらんぼは山形県主催、全農山形協賛で行われた「さくらんぼイブニング」というイベントの中の企画だったそうです。

「来年、2025年は県でさくらんぼや西洋梨などの果樹栽培が始まって150年になるので、そのプレイベントとして開かれました」

数字の6がさくらんぼに見えることから、6月6日はさくらんぼの日とされているそうです。

「今年は令和6年で6が3つ並ぶ日ということで、プレイベントを開催することになりました」

会場では、大人は箸で、未就学児童は穴の空いたスプーンでさくらんぼをすくっていました。

この流しさくらんぼでは、約10キロの佐藤錦が使われたそうです。

「さくらんぼの流れるスピードがかなり速かったので、ちょっと面白い画だなと感じて動画を投稿したら、反響が大きくて驚いています」

「箸で取るのは難しそう」という反応に対しては「さくらんぼが綺麗にならんでいる化粧箱も生産者の方によっては箸を使って詰めているんですよ」と写真付きで返信し、さりげなく特産品の魅力をアピールすることも忘れません。

担当者は「地元では定番の行事なので、県外の人から見ると珍しいのだなと、改めて実感しました」と話しました。

なんと、イベントのための特別な企画かと思いきや、地元では見慣れた光景らしいです。