古いけど新しい…これぞレトロモダン! 昔懐かし嫁入り行列が復活 南九州市川辺・勝目麓

AI要約

鹿児島県南九州市川辺の勝目麓で昔ながらの嫁入り行列が行われた。新郎新婦は新型コロナ下に式を挙げられなかったカップルで、地元の宝を再発見する催しとして企画された。

主役は南さつま市加世田の夫妻で、育美さんは勝目出身である。行列は雨の中、200メートルを静かに進行し、古式ゆかしい雰囲気に包まれた。

育美さんの花嫁姿に周囲からの祝福を受け、友祐さんも晴れ姿を見せて両親に喜んでもらった。着付けを担当した有水サチ子さんも喜びを表す。

古いけど新しい…これぞレトロモダン! 昔懐かし嫁入り行列が復活 南九州市川辺・勝目麓

 鹿児島県南九州市川辺の勝目麓を23日、昔ながらの嫁入り行列が練り歩いた。旧街道沿いに点在する昭和の洋館を活用したイベント「和(なごみ)レトロ・モダン」の企画の一つ。新郎新婦は新型コロナ下に式を挙げられなかったカップルで、来場者らの祝福を受けた。

 地元の宝を再発見する催しとして「カツメの嫁入り行列」を組み入れた。主役は南さつま市加世田の中村友祐さん(38)、育美さん(40)夫妻。育美さんは勝目出身で、会場となった旧椎原医院と同じ医療法人でケアワーカーとして働く。職場結婚の二人は5年前に婚姻届を出した。

 神主と巫女(みこ)役の子どもたちに先導された行列は雨の中、勝目地区公民館から同医院横の椎原氏邸まで約200メートルを静々と進行。紋付きはかま姿の親族ら、古式ゆかしい一行に沿道から盛んな拍手が贈られた。

 黒引き振り袖と角隠しの伝統的な花嫁姿の育美さんは「地元なので少し恥ずかしいが、祝っていただき感謝している」。友祐さんは「やっぱりきれい。両親に晴れ姿を見せてあげられてよかった」と話した。

 着付けを担った地元の文化美容室先代店主、有水サチ子さん(86)は「かつては年に百人ぐらいは着付けていたが、最近はあまりない。久しぶりにきれいな花嫁さんができた」と目を細めた。