キヤノンのレンズは「写真も動画もいける」が新基準

AI要約

キヤノンの新レンズ「RF35mm F1.4 L VCM」は、EF35mm F1.4L II USMの後継であり、小型軽量化が実現している。

レンズは写真と動画の両方に対応し、高速で静かなAFを実現している。

動画撮影時に活躍するアイリスリングを搭載し、2024年6月以降のEOSシリーズで静止画撮影時に絞り値変更可能。

キヤノンのレンズは「写真も動画もいける」が新基準

今後のラインナップにも期待。

本日、キヤノンからRFマウントの新レンズ「RF35mm F1.4 L VCM」が発表されました。さっそく触ってきましたのでレポートします。

このレンズ、名レンズと言われている「EF35mm F1.4L II USM」の後継レンズという位置付け。両者を比べると、全長が105.5mmから約99.3mmに、重さは約760gから約555gへと、かなり小型軽量になっています。

そして、このレンズは写真と動画の両方に対応すると謳われています。なんで写真も動画もいけるのか。ひとつめの理由がAFです。

F1.4という大口径レンズは、とにかくガラスが多いので重くて、AFが遅い傾向があります。しかしこのレンズは、「VCM(ボイスコイルモーター)」と「ナノ USM(超音波モーター)」を組み合わせた、電子式フローティングフォーカス制御を搭載。これにより、大口径レンズながら高速なAFを実現しています。

その上、AFのモーター音も静か。AFのモーター音は動画撮影時に気になってしまう部分ですが、このレンズは大丈夫。さすが写真も動画もいけると言ってるだけはあります。

実際に使ってみるとわかるんですが、めちゃくちゃ「スッ」って感じで静かにピントが合うんですよ。これには感動しちゃいました。僕、「EF35mm F1.4L USM」を昔々持っていたんですが、写りは素晴らしいけどAFはそれほど速くなかったんですよ。今回のレンズを使ってみて、技術の進化をひしひしと感じました。

また、動画撮影時にピント位置を動かすと画角が変わってしまう「フォーカスブリージング」も徹底的に制御した光学設計を採用しているのも、動画撮影で使いやすいポイントです。

このレンズ、よく見るとレンズの根元に絞りリングがあります。これ「アイリスリング」というもの。基本的には動画撮影用のシネマレンズに採用されているものです。

このアイリスリングは、動画撮影時に活躍。アイリスリングは回したときのクリック感がないので、動画撮影時にスムーズに絞り値を変えることができます。クリック感があると、動画撮影時はぶれたりする可能性があるんで、アイリスリングは重要なんです。

なお、静止画撮影時にこのアイリスリングで絞り値を変えられるのは、2024年6月以降に発売されるEOSシリーズのみ。現状のEOSシリーズでは動画撮影でしか使えませんのでご注意を。