【名人戦】豊島将之九段が4筋に飛車振った あとがない第5局で振り飛車 波乱含みの序盤戦

AI要約

将棋の第82期名人戦7番勝負第5局が北海道で行われ、名人の藤井聡太と挑戦者の豊島将之の対局が注目を集めている。

藤井は3勝1敗で豊島を迎え、対局は複雑な展開を見せている。

持ち時間や食事休憩のルールも紹介されており、27日に決着がつく見込み。

【名人戦】豊島将之九段が4筋に飛車振った あとがない第5局で振り飛車 波乱含みの序盤戦

 将棋の第82期名人戦7番勝負第5局が26日午前9時から、北海道紋別市「ホテルオホーツクパレス」で始まった。藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=21)が、挑戦者の豊島将之九段(34)を3勝1敗で迎える。先手後手は事前に決まっており、今局は藤井が先手、豊島が後手。

 札幌市出身の立会人、屋敷伸之九段(52)が対局開始を告げると、藤井はいつものようにお茶を一服含む「初手お茶」の後、ハンカチで両手をふき、4~5回ほど首を縦に振ってから飛車先の歩を突いた。対する豊島は角道を開けてとしてスタートした。ここまで藤井が3連勝の後、あとがない豊島が踏ん張って1つ盛り返した。

 居飛車の意思表示をしている藤井に対し、豊島は9筋の歩を突いたり角と銀を3段目に上げるなど、雁木(がんぎ)か振り飛車か、含みを持たせていた。16手目、4筋に飛車を振る「四間飛車」を採用した。

 昨年6月2日、藤井が史上最年少名人を獲得した翌日の対局で豊島は三間飛車を採用した。「戦法に幅を持たせるため」と話した。大事な対局で居飛車党の豊島が飛車を振ったことで、序盤から波乱含みの展開となってきた。

 持ち時間は各9時間。初日の封じ手は午後6時30分の時点で手番の側が行う。昼食休憩は両日とも正午から午後1時。2日目は午後5時から30分の夕食休憩がある。両日ともに午前10時と午後3時におやつが出される。決着は27日夜の見込み。