悩める管理職のあなたはTO BE派? BEING派? 仕事に慣れてきたからこそ見つめ直す「価値観」の見つけ方

AI要約

管理職になって5年が経ち、新たな目標を見つけることに悩んでいる相談者。管理職としての成長を感じられる余裕が生まれており、目標を持つ必要がないかもしれないというアドバイス。

目標を持たなくてもいいタイプの人がいることを説明。目標を明確に定めて進むゴール・ピープルと、自分の価値観を大事にするリバー・ピープルの違いを示す。

悩める管理職のあなたはTO BE派? BEING派? 仕事に慣れてきたからこそ見つめ直す「価値観」の見つけ方

部下のマネジメント、仕事の成果、重くなる責任……管理職になれば向き合う問題が次々と襲ってくるようになりますが、立場上なかなか相談がしづらくなるのがつらいところ。

そんな管理職のみなさんが抱えるマネジメントの悩みに、人材育成、女性活躍、ダイバーシティ、組織開発、チームワークなどに長けた識者が回答します。

回答者 広江朋紀さん

株式会社リンクイベントプロデュース ファシリテーター

産業能率大学大学院卒(MBA)。

出版社勤務を経て、2002年リンクアンドモチベーション入社。HR領域のエキスパートとして、採用、育成、キャリア支援、風土改革に約20年従事し、講師・ファシリテーターとして上場企業を中心に1万5000時間を超える研修やワークショップの登壇実績を持つ。

著書に『場をつくる~チーム力を上げるリーダーの新しいカタチ~』(明日香出版社)、『問いかけて心をつかむ 「聞く」プレゼンの技術』(翔泳社)など。

「管理職になって5年がたちました。仕事にも慣れてきましたが、自分がこれからどんな道に行けばいいのか、何が足りないのか、見失ってしまった気がします。自分の新たな目標の見つけ方はありますでしょうか?」

ご相談ありがとうございます。

管理職になって最初の1、2年は目先のことでいっぱいで、プレーヤーの時と比べて時間軸も空間軸も広くなり、先を考える余裕も仕事のキャパシティもなかったかと思います。しかし、5年たって相談者さんのように思えるのは、それだけゆとりができ成長しているということですよね。

会社の期待に応えられるようになり、メンバーも育ってきているということ。余裕ができたということは、管理職としての成長の証しだと思います。

私は、目標は必ずしも持たなくてもいいと思っています。人には2種類のタイプがあります。ゴール・ピープルか、リバー・ピープルか。

ゴール・ピープルは、目標を定めて、そこに向けて一直線で進めるような人。

リバー・ピープルは、ラフティングの激流下りをイメージしてください。目の前の障害を乗り越えて一生懸命にこいでいると、気づいたら広い海に出ているような人です。

換言すれば、前者は、実現したい明確なゴールを持ち、“TO BE”(ありたい姿)を追うゴール・ピープル。後者は、自分の大事にしたい価値観を持ち、“BEING”(今どうあるか)を大事にするリバー・ピープル。