巡査長「組織内の評価高めたかった」…304人の捜査情報漏えい

AI要約

鹿児島県警の巡査長が守秘義務違反で逮捕、起訴され懲戒免職処分となった事件について報じられている。

巡査長が捜査情報を外部に漏らし、個人情報を福岡市の男性に提供していたことが判明。

事件の経緯や影響について県警や地検の対応が報じられている。

 捜査情報を外部に漏らしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された鹿児島県警曽於署の巡査長(49)について、鹿児島地検は20日、同法違反で鹿児島地裁に起訴した。県警は同日、巡査長を懲戒免職処分とした。

 起訴状などでは、巡査長は昨年6月~今年3月、容疑者の氏名や事件の対応状況を記載した「告訴・告発事件処理簿一覧表」を福岡市の会社役員男性(60歳代)に郵送するなどし、職務上知り得た秘密を漏らしたとしている。

 県警によると、巡査長は業務の一環で男性と接触。情報提供する見返りに男性から有益な情報が入りやすくなると考え、「個人の判断で漏らした。組織内での評価を高めたかった」などと供述しているという。

 県警の調べで、流出した個人情報は95事件で304人に上ることが新たに判明。一連の問題で、県警の野川明輝本部長が20日付で警察庁から口頭で厳重注意を受けるなど、計16人が厳重注意などを受けた。

 この問題は、インターネット上に一覧表が個人情報を黒塗りした状態で掲載されたことで発覚した。