原告団長「裏切られた」 岸田首相の控訴表明を批判 被爆体験者

AI要約

長崎原爆に遭った被爆体験者を巡る訴訟で岸田首相が控訴する方針を表明した。

被爆体験者と面会した際、早急に課題を解決する約束をしたが、裁判決に対し控訴する姿勢を示したことで被爆者らが失望している。

岸田首相が打ち出した医療費助成などの措置に対し、被爆体験者から不満と不合理性が示されている。

 長崎原爆に遭った「被爆体験者」を巡る訴訟で、岸田文雄首相が21日、原告の一部を被爆者と認めた長崎地裁判決に対し控訴する方針を表明したことについて、原告団長の岩永千代子さん(88)は「岸田さんを信じていたけど、裏切られた。まったく人間味がない」と話した。

 

 岸田首相は8月9日、長崎市での平和祈念式典参列後に岩永さんら被爆体験者と面会。「早急に課題を合理的に解決できるよう」に努めると約束していた。

 岩永さんは控訴について、「『合理的な解決』とはまったく不釣り合いだ」と批判。首相が打ち出した被爆者と同等の医療費助成についても、「不合理だ。受け入れられない」と強調した。