斎藤知事の「不信任決議案」提出 パワハラなど疑惑めぐり兵庫県議会「全議員」で 可決の見込み 知事の判断は「失職」か「議会解散」それとも自ら「辞職」か

AI要約

兵庫県の斎藤知事に対するパワハラ疑惑を巡り、県議会議員86人全員が不信任決議案を提出した。

不信任決議案は、元幹部職員の告発に対する初期対応の遅れが県政に大きな混乱をもたらしたとして決議提案された。

この決議案が可決された場合、斎藤知事は議会の解散か失職かを選択することになる。

斎藤知事の「不信任決議案」提出 パワハラなど疑惑めぐり兵庫県議会「全議員」で 可決の見込み 知事の判断は「失職」か「議会解散」それとも自ら「辞職」か

兵庫県の斎藤知事のパワハラなどの疑惑をめぐり、県議会議員86人全員が不信任決議案を提出した。

自民や維新県議団などの全ての会派と無所属を含む全議員86人は19日の県議会本会議で、元幹部職員の告発に対しての初期対応などが県政に深刻な停滞と混乱をもたらしたなどとして、斎藤知事に対する不信任決議案を提出した。

兵庫県議会の全議員の代表として、不信任決議案の提案理由を説明した自民党の戸井田議員は「元県民局長の命を守れなかったという事実は大変重く、責任は大きい。これ以上の県政の停滞と混乱、県益の損失は許されるものではない」と述べた。

また、百条委員会の調査の中で「告発文書の内容に真実が存在し、文書が『嘘八百』ではなく、告発者への対応が告発者探しや情報漏洩の疑いを指摘されるなど不適切と言わざるを得ないことが明らかになったにもかかわらず、知事は『真実相当性がない』、『誹謗中傷性が高い』として県の対応は適切であったとしているが、専門家は公益通報者保護法の見地から「兵庫県は今も違法状態」と断じている」と指摘した。

その後、不信任決議案について各会派が賛成討論をしたうえで、記名方式で採決され、全会一致で可決される見込みだ。

決議案が可決された場合、斎藤知事は10日以内に議会の解散か失職かを選択することになる。

19日午前、議会に先立ち囲み取材に応じた斎藤知事は不信任案が可決された場合の自身の選択について「県民の負託を3年前に頂いた。しっかり熟慮していきたい」と語り、19日中に判断するか明言しなかった。

兵庫県 斎藤元彦知事:3年前に県民の皆さんに大きなご負託を頂きました。新しい兵庫に向けた改革を進めてきました。改革をこれからもやっていくという思いを持っていますから、県議会の判断を踏まえて自分なりの考えを判断していきたいと思っていますので、その点は県民の皆さんになんとかご理解を頂けるようにしていきたいと思っています。

過去に都道府県の知事で不信任決議が可決されたのは「脱ダム宣言」などで議会と対立した長野県の田中康夫知事(当時)など4人。

不信任決議案が可決された場合、知事は議会の解散か失職を選ぶことになりますが、総務省によると、議会の解散を選んだ例はないということだ。

(関西テレビ 2024年9月19日)