滝で水遊び後109人が嘔吐&下痢 医師「動物由来の感染症も」 熊本県知事は注意喚起
熊本県の轟の滝で川遊びを楽しんだ109人が嘔吐や下痢の症状を訴える異例の事態が発生。
症状は川遊びから数日後に現れ、感染力の強いウイルスや細菌感染症が原因ではないかと指摘。
県知事は滝周辺での遊泳や水遊びを控えるよう呼び掛け、体調不良のある人は保健所に連絡するよう求めている。
川遊びが原因で109人が嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴える事態になっています。熊本県知事は川で遊ばないよう、異例の呼び掛けを行いました。
10メートルの高さから流れ落ちる、熊本県天草市の「轟(とどろき)の滝」。夏休みシーズンの今、川遊びをする人が多く訪れています。
子どもたちは浮輪を付け、楽しそうに泳いでいます。そんな轟の滝に、異変が起きました。
今月13日、高校生7人が川遊びをしに轟の滝を訪れました。すると3日後、全員が嘔吐・下痢の症状で医療機関を受診。その後も、体調不良を訴える人は増え続け、20日には46人、21日には69人、22日にはなんと109人にも上っています。
14日に訪れた人は、次のように話します。
川遊びをした学生(19)
「まず寒気が来て、その次に熱が出た。次の日になったら頭痛と腹痛と、下痢と嘔吐が出た」
川を訪れた2日後に症状が出始め、一緒に訪れた友人も発熱や胃腸炎を発症したそうです。
川遊びをした学生
「しんどかったですね。立つのはきついので、ずっと横になっていて。おなか痛いので、トイレ行ったりをずっと繰り返している一日中」
22日、熊本県の木村敬知事は、異例の呼び掛けを行いました。
木村知事
「滝周辺での遊泳や水あそびを控えるよう呼び掛けている。もし何か症状等ある方、不安に思われている方は、ぜひ保健所にご連絡頂きたい」
100人以上が体調不良を訴えたことから、専門家は水の中に流れ込んだ感染力の強いウイルスなどが原因ではないかと指摘します。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「ウイルスでいうとノロウイルス、山の中で言うとレプトスピラ症。ドブネズミ等の排泄(はいせつ)物などから感染する細菌感染症」
川に入らなくても、水しぶきだけで感染してしまうこともあると言います。
伊藤院長
「例えば目の表面に川の水が付着すると、水の中に入っているウイルスが目の表面についている体液に取り込まれ、やがては体の深部に入ってきます。そして下痢や腹痛や吐き気、それから熱などの症状を起こす」
(「グッド!モーニング」2024年8月23日放送分より)