兵庫知事「詳細は承知せず」 県職員4割がパワハラ「見聞き」巡り

AI要約

兵庫県の斎藤元彦知事が自身のパワーハラスメントについてのアンケート結果にコメントを差し控え、調査特別委員会の活動が進行中であることが明らかになった。

アンケートの中間集計では、知事のパワハラ行為について目撃や聞いたことがあると回答した職員が4割に上る結果が出た。

百条委は今後もパワハラ被害調査や証人尋問を実施し、情報収集を進めている。

兵庫知事「詳細は承知せず」 県職員4割がパワハラ「見聞き」巡り

 兵庫県の斎藤元彦知事は20日、県職員へのアンケートの中間集計で自身のパワーハラスメント行為について「目撃したり、聞いたりしたことがある」とする回答が4割に上ったことについて、「報道されているのは承知しているが、詳細は承知していないのでコメントは差し控える」と繰り返した。定例記者会見で語った。

 アンケートは一連の知事や県幹部の疑惑について審議する県議会の調査特別委員会(百条委)が実施。対象の約9700人のうち7割にあたる約6700人が回答。中間集計は5日までに回答があった4568件を対象とした。「知事のパワハラを経験したことはあるか」「知事が贈答品を受け取っていることを目撃したことがあるか」など7項目について、7月31日からインターネットと郵送で受け付け、外部機関が集計していた。

 この結果、パワハラを「目撃した」と回答したのは59人、「実際に知っている人から聞いた」は466人、「人づてに聞いた」は1225人に上った。他にも、贈答品については43人が、「(斎藤氏が初当選した2021年の)知事選での県職員の事前選挙活動」については17人が「目撃した」と回答した。

 斎藤知事はこれまで、内部告発文書で指摘されたパワハラ疑惑について「業務上の指導の範囲内だった」「業務上必要な厳しい指導をすることがあった」などと弁明していた。

 23日の百条委は、県職員6人に対するパワハラ被害調査を非公開で実施。30日には、証人尋問で知事の出頭を求めている。【中尾卓英】