斎藤・兵庫県知事パワハラ疑惑 百条委、職員アンケート中間報告へ 約4割「パワハラ見た・聞いた」

AI要約

斎藤元彦・兵庫県知事に関するパワハラ疑惑を告発した文書をめぐる問題で、兵庫県議会の百条委員会が19日に中間報告と証人尋問の審議を行った。

アンケートの中間報告では、約4割がパワハラを目撃または聞いたと回答。証人尋問では斎藤知事と幹部3人が公開される予定。

奥谷委員長は証人保護を重視し、告発文書の内容の真偽を偏見なく確認する姿勢を示している。

斎藤・兵庫県知事パワハラ疑惑 百条委、職員アンケート中間報告へ  約4割「パワハラ見た・聞いた」

 斎藤元彦・兵庫県知事に関するパワハラ疑惑を告発した文書をめぐる問題で、兵庫県議会の調査特別委員会「百条委員会」の理事会が19日、神戸市内で開かれた。

 斎藤知事をめぐっては、元県民局長の男性(2024年7月死去)が3月、“パワハラ疑惑”や“県内特産品のおねだり”など7つの項目を告発する文書を配布。知事は当初疑惑を否定、県は男性の告発を「公益通報」とせず、懲戒処分したが、その一部に事実が含まれていたことが判明している。

 この日は兵庫県職員約9700人を対象に行っているアンケートの中間報告と、8月23、30日に行われる証人尋問の内容について審議された。

 23日は関係者6人に尋問するが、心理的な負担を考慮してすべて非公開とする。30日については2人を非公開とし、斎藤知事を含む幹部3人については公開で行う。

 兵庫県議会事務局によると、アンケートは、締切の8月14日までに、全体の約7割にあたる6711人からメールと郵送で回答があったという。

 23日の百条委では、このうち約4500件(8月5日・午前9時時点までの回答分)が「中間報告」として取りまとめられ、承認されれば公開される。

 アンケートの回答は無記名、実名を問わず、パワハラとされる行為ついて▼直接見た▼目撃者から聞いた などのケースを選択でき、自由に記入できる。

 斎藤知事はアンケートについて、「あくまでも百条委が決めたこと。内容について、いつ、どこで、誰が発したことなのかが重要だと思う」と話している。

■アンケートの4割が『パワハラ見た・聞いた』~中間報告の4500人分

 関係者によると、中間報告されたアンケート内容のうち、斎藤知事のパワハラ行為について、▼「人づてに聞いたことがある」が約27%、▼「実際に目撃した人から聞いた」が約10%、▼「実際に目撃した」が約1%と、約38%が『見た・聞いた』という内容の回答だったという。

 このほか、23日の証人尋問については、委員長からの総括尋問のあと、各委員から尋問することが決まった。質問と答弁を含めて1人あたり50分程度を想定している。

 理事会後取材に応じた奥谷謙一委員長は、「パワハラ疑惑の調査については、あくまでも、個人が特定されないよう証人保護に努め、告発文書の内容の真偽を予断や偏見なく聞き取りたい」と話した。

 告発文書をめぐっては、理事会内で「県の公益通報制度の運用が適切だったのか調査をするべきだ」という意見が多いという。

 奥谷委員長はこの日、公益通報について「あくまでも協議、検討している段階だ」と述べるにとどまった。