「南海トラフ地震」臨時情報‟空振り”のウラで…静岡県で伝わる「2038年説」の衝撃の内容

AI要約

2024年7月8日、宮崎県南部で震度6弱の地震が起き、M7・1の地震が推定された。

気象庁は南海トラフ巨大地震の想定震源域内での地震を受け、大規模な地震の可能性を警告。

東海地震に続いて南海トラフ地震の警戒が高まるが、信頼性に疑問を持つ人も多い。

「南海トラフ地震」臨時情報‟空振り”のウラで…静岡県で伝わる「2038年説」の衝撃の内容

2024年7月8日午後4時43分ごろ、宮崎県南部で震度6弱の地震が起きた。地震の規模はマグニチュード(M)7・1と推定された。

今回の地震の震源地が「南海トラフ巨大地震」の想定震源域内であったため、その直後に、気象庁は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した。

静岡県を含む関東から沖縄までの太平洋沿岸で、M8~9の大規模な地震が発生する場合が想定され、強い揺れだけでなく、大津波も伴うとして、1週間程度は、注意するよう呼び掛けた。

15日午後5時に、気象庁は大地震などの異常な現象が観測されなかったとして「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を終了した。

つまり、今回の臨時情報は空振りだった。

今回の地震は、想定震源域でM7クラスの地震が起きた「一部割れ」に当たるとの見解を示したが、地震学者によっては宮崎県南部を南海トラフ地震の想定震源域に入れないとする見方もある。

気象庁初の南海トラフ巨大地震の臨時情報で大騒ぎになったが、あまりにも不確実性が高く、根拠は非常に乏しかったようだ。

1976年10月、「M8、震度6(烈震)以上で、地球上で起こる最大級の地震があす起きても不思議ではない」とする「東海地震」説が発表された。

東海地震の震源域は駿河湾であり、静岡県を直撃して、都市部を中心に壊滅状態になると想定され、大騒ぎとなった。

その東海地震説から、50年近くたつが、巨大地震は発生していない。いつの間にか、東海地震の名称さえ消えてしまった。

それだけに、東海地震が直撃するとされた静岡県では、「南海トラフ地震」説へも強い不信感を抱く人たちが多い。

今回の発表でも、多くの人が「巨大地震注意情報」に全く動揺しなかった。

その大きな理由の1つとして、川勝平太前知事を強く支持した県民たちの中には、南海トラフ地震は「2038年頃」に発生して、季節も9月から3月の間に起きると信じ込んでいる人たちが数多くいるからだ。