北国でも熱中症対策 室温13度のスケート場も涼みどころに指定

AI要約

青森県八戸市では、熱中症対策として無料で入れるスケート場を涼みどころとして開放している。

スケート場では氷を維持するために室温が13度で、観客席外側のラウンジは25~26度と快適。昨夏の熱中症対策を考慮して72施設が涼みどころに指定された。

環境省によると、熱中症患者が増加しており、北国でも熱中症対策が急務となっている。

北国でも熱中症対策 室温13度のスケート場も涼みどころに指定

 温暖化に伴い増加する熱中症対策として、国が冷房のある公共施設を誰でも休息できる施設とするよう全国の自治体に促している中、青森県八戸市では、誰でも無料で入れる「涼みどころ」としてスケート場が開放されている。

 市長根屋内スケート場「YSアリーナ八戸」では、国内外から来た300人超のスピードスケート選手らが「夏季合宿」の真っ最中だ。リンクの氷を維持するため、観客席を含めたアリーナ内の室温は平均13度。リンクを滑走するスケート選手を横目に涼を取れるが、寒いぐらいだ。観客席外側のラウンジなどは25~26度ほどで、「観客席とラウンジを行ったり来たりすると『整います』よ」(同アリーナスタッフ)とも。

 八戸市は7月、スケート場など72施設を「涼みどころ」に指定した。環境省によると、昨夏の熱中症による人口10万人、1日あたりの救急搬送者は0・47人で、2022年夏の0・37人から増えた。東北地方では0・32人から0・68人に倍増し、北国でも熱中症対策は急務となっている。(鵜沼照都)