多発する川遊びでの水難事故 緩やかな流れと思って水に入ると…川に潜む「4つの見えない危険」

AI要約

川の水難事故を防止するために、川に潜む危険について解説。水の冷たさや見た目より深さなどに注意が必要。

水温が低い川では長時間の水浸しによる意識喪失の危険性がある。入水時には慎重に行動する必要がある。

透明な川でも実際は見た感じよりも深く危険が潜んでいることがある。特に大きな岩の近くなどに注意が必要。

多発する川遊びでの水難事故 緩やかな流れと思って水に入ると…川に潜む「4つの見えない危険」

猛暑日が続く中、川遊びに行こうかなという方もいるかもしれません。ただ、毎年この時期には水難事故が多発しています。

川に潜む「4つの危険」を専門家と徹底検証しました。

■川に潜む「見えない危険」

毎年繰り返される川の事故、なぜ起きてしまうのか?川に潜む「見えない危険」と対策を徹底検証しました。

岐阜県中津川市の付知川(つけちがわ)。

川の水は底が見えるほど透明で、平日でも川遊びをする人の姿が。

(川遊びに来た人)

「クールダウンして、めちゃめちゃ気持ちいい。家に帰りたくない」

「暑いから冷たくて気持ちいいところが楽しい」

今回、解説をお願いしたのは水難防止教育について研究している岐阜聖徳学園大学の稲垣良介教授です。

(岐阜聖徳学園大学 教育学部 稲垣良介 教授)

「中学生以下の子どもに限ると、川の事故が突出して多いということも特徴」

去年、水難事故の死者と行方不明者は743人。

中学生以下に限ると事故の6割近くは「河川」で起きています。

■危険(1):水の冷たさ

稲垣教授は川には4つの「見えない危険」が潜んでいるといいます。

(岐阜聖徳学園大学 教育学部 稲垣良介 教授)

「きょうの付知川の水温を確認してみたいと思います」

水温を測ると約22℃。

この時期、屋外のプールは水温が30℃を超えることもあるので、川の水は10℃も低いのです。

長時間、水に入っていると意識を失う可能性も…。

(岐阜聖徳学園大学 教育学部 稲垣良介 教授)

「入水するときは川の水が冷たいことを想定し、ゆっくり入水することが重要」

さらに…

■危険(2):見た目より深い

透明度が高い川は川底が見えているので、それほど深さを感じません。

しかし…。

(岐阜聖徳学園大学 教育学部 稲垣良介 教授)

「(光が)屈折しているので、実際には見た感じよりも深いということになる」

(報告:大野和之記者)

「今は普通に足がついていて、同じ深さの川底が続いているように見えるのですが、一度歩いて見ます。あ、全然足がつかないです、急に」

足下を救われたかのように、バランスを崩してしまいました。

このあたりでは水深90センチほどの場所が続きますが、突然、深さが1メートル60センチほどになることも。

特に大きな岩の近くはこうした危険が潜んでいるといいます。

さらに…。