“地震無風地帯”に住む人が「巨大地震注意」 発表中の今やるべき備えは? 南海トラフ地震の臨時情報

AI要約

南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」が発表され、地震への対策が急がれている様子が伺える。

「巨大地震注意」が発表されると、多くの人が防災用品を買い求め、ビーチやイベントの中止も相次いでいる。

一方で、過剰に不確かな警告に反応しすぎることも問題視されている。

“地震無風地帯”に住む人が「巨大地震注意」 発表中の今やるべき備えは? 南海トラフ地震の臨時情報

南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」が発表されて初めての週末を迎えました。多くの人が「地震対策をどうしようか」と考えたと思います。メ~テレの災害担当デスクが「いま必要な対策は何か」解説します。

 この週末、JR名古屋駅で取材をすると、帰省先や旅行先へ移動する人の中に、水を多く持っている人がいました。

 中には、普段は持ち歩いていない携帯トイレを持ってきたという人も。10日(土)、名古屋市港区にある防災センターには、家族連れなど473人が訪れ、地震の揺れの体験装置に乗るなどしたといいます。

 前の週の土曜日に比べると入館者は2倍になったそうです。臨時情報「巨大地震注意」が発表されて、防災の意識が高まっています。

 今回発表された臨時情報「巨大地震注意」は、最も危機感が高い臨時情報「巨大地震警戒」よりもひとつランクが低い情報です。

 「巨大地震注意」の発表中は、震源域内で普段よりも巨大地震が起きる確率が「数倍高くなっている」状況です。しかし「数倍高くなっている」状況にあるものの、実際に起きる確率は「数百回に1回」とされています。

 絶対に起きないというわけではないけれど、起きる確率の方がずっと低い「不確かな警告」なのです。

 三重県紀北町を取材すると、町内にある5つの海水浴場のうち4つが8月15日(木)まで閉鎖になっていました。

 毎年この時期、家族連れでにぎわうビーチは閑散としていました。10日(土)に開催予定だった「きほく夏祭り」も中止。花火の打ち上げもなくなりました。

 地元の「道の駅」の人は「帰省のお客さんがどのくらい減るのか、これからが心配です」と表情を曇らせます。

 臨時情報「巨大地震注意」を受けて、防災用品や日用品を買い求める人が多くいます。ホームセンターでは防災用品が、コンビニやドラッグストアでは、水や食料、トイレットペーパーなどが品薄になっている所があります。

 大地震に備えて、必要なものを準備することは大切なことです。

 一方で、私は、このような「買い占め」ともいえるような現象が各地で「連鎖」を起こしてしまわないか、と心配しています。

 準備することは大事だけれども、「不確かな警告」に必要以上に過敏にならない方がよいと思っています。