【南海トラフ】巨大地震が起きたら…最悪の場合「死者32万人超」 長野県100人超 震度6弱以上想定は34市町村
南海トラフ地震に関する気象庁の巨大地震注意発表について、県内での影響や対応策が呼び掛けられている。
地震防災対策推進地域の指定や交通への影響も報告され、県民に備えや注意が求められている。
避難場所の確認やシミュレーションの実施、施設点検などが行われ、地域全体での対策が進められている。
8月8日に日向灘を震源とする地震を受け、気象庁が初めてとなる南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」を発表した。今後1週間は大きな地震への注意が必要だ。長野県は落ち着いて日常生活を送りながらも備えや避難場所の確認などを進めるよう呼びかけている。
気象庁の会見（8月8日）:
「南海トラフ地震の想定地震域を中心に新たな大規模地震が発生する可能性が平常時に比べて相対的に高まっている。わずかですが高まっている」
日向灘を震源とする地震を受け、気象庁は8日、初めてとなる南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」を発表した。
「今後1週間、大きな地震の発生に注意が必要」としていて、落ち着いて日常生活を送りながらも、備えや避難場所の確認などを進めるよう求めている。
南海トラフ地震は、九州から静岡にかけての太平洋側にあるプレート境界域を震源とする地震だ。
強い揺れと大きな津波により、最悪の場合、全国で32万人以上の死者が出ると想定されている。
県内も震度6弱以上の揺れが想定される34市町村が「地震防災対策推進地域」に指定されている。
下伊那・上伊那・諏訪地域の全域、佐久・木曽地域の一部の合わせて34市町村。
陸側で地震が発生した場合、死者約130人から180人、全壊・焼失建物数は約2200棟から2300棟に上るとされている。
県は8日夜、警戒・対策本部会議を開き、県民への情報発信など対応を確認した。
長野県 前沢直隆危機管理監:
「どういう行動をとったらいいか、シミュレーションを日頃からしてほしい。特にこの1週間は頭に入れながら生活を」
また、9日からため池やダム、人が集まる公共施設などの点検も始めた。
交通にも影響が出ている。JR飯田線の特急「伊那路」は、9日から1週間程度、全て運休。JR中央線は茅野駅と山梨県の大月駅間で当面、10キロから20キロほど速度を落として運行するとしている。
【地震防災対策推進地域】
■佐久地域
川上村、南牧村
■諏訪地域
岡谷市、諏訪市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村
■上伊那地域
伊那市、駒ヶ根市、辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村、中川村、宮田村、
■下伊那地域
飯田市、松川町、高森町、阿南町、阿智村、平谷村、根羽村、下條村、売木村、天龍村、泰阜村、喬木村、豊丘村、大鹿村、
■木曽地域
木曽町、上松町、南木曽町、大桑村
（長野放送）
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