土用の丑の日、千葉・成田の老舗に行列 「ウナギで暑さ乗り切って」

AI要約

成田市の成田山新勝寺参道では土用の丑の日にウナギ料理の店が大盛況だった。

老舗の川豊では伝統のタレで焼き上げたウナギが人気で、多くの客が整理券を求めていた。

ウナギの仕入れ値の高騰にも関わらず、店は価格を据え置き、客は毎年の楽しみとしてウナギを楽しんでいた。

土用の丑の日、千葉・成田の老舗に行列 「ウナギで暑さ乗り切って」

 「土用の丑(うし)の日」の24日、ウナギ料理の店が並ぶ千葉県成田市の成田山新勝寺参道は、朝から大勢の客でにぎわった。

 1910年創業の老舗「川豊(かわとよ)」では、職人たちがいきのいい肥えたウナギを次々とさばき、焼き網に乗せた。ふっくらと蒸した後、再び伝統のタレで照りのある濃いあめ色にこんがりと焼き上げ、店頭には甘辛いタレの香ばしい匂いが漂った。それにつられるように、店頭には開店の1時間以上前から整理券を求める人だかりができた。

 店はこの日、週末の2倍、平日の3~4倍の来客を見込み、料理場には通常の倍の15人の職人が集まった。稚魚の不漁などで「仕入れ値は今までにないほど高騰している」が、店は価格の据え置きを決めている。副店長の小貫暁子さん(51)は「少し召し上がるだけでも栄養がとれるので、ウナギで体力をつけて暑さを乗り切ってほしい」と話した。

 鋸南町の50代女性は「価格が多少上がっていたとしても、やはりこの日にいただくのが毎年の楽しみ」と整理券を握り締めた。今夏は暦の関係で8月5日も土用の丑の日となっている。【合田月美】