選択的夫婦別姓「賛成」は女性70%男性63% 自民支持層の55%が「賛成」に【FNN世論調査】

AI要約

7月の世論調査で選択的夫婦別姓の導入に賛成66.6%、反対25.5%であることが明らかになった。

女性と若年層ほど選択的夫婦別姓に賛成の割合が高い傾向があり、具体的には20代以下の女性が93.3%で賛成している。

中高年層や男性では選択的夫婦別姓に対する賛成意見がやや低い傾向がみられるが、選択的夫婦別姓の導入に関する議論が進んでいる。

選択的夫婦別姓「賛成」は女性70%男性63% 自民支持層の55%が「賛成」に【FNN世論調査】

結婚後、妻と夫の名字を同じにするか、それぞれの名字を別々に使い続けるのか、法律を改正して選べるようにする「選択的夫婦別姓」の導入について7月のFNN世論調査で質問したところ、導入に「賛成」66.6%、「反対」25.5%となった。

経団連は、多様性・公平性などの推進を通じた女性活躍が企業価値の向上という観点から、政府に対して、「希望すれば、生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗れる制度の早期実現」として選択的夫婦別姓の実現に向けた法改正を提言し、自民党でも議論が再開される動きとなっている。

【選択的夫婦別姓の導入】

賛成 66.6%

反対 25.5%

現行の民法では、夫婦同姓が定められていて、夫か妻のどちらかの姓を選択することができる。改姓は95%のケースで妻が夫の姓を選択している。職場や組織などでは「通称」として旧姓の使用が広がっている中、男女別で「選択的夫婦別姓」の導入についての考えを聞いたところ「賛成」と答えたのは「女性」で69.5%、「男性」の63.4%となった。男女とも導入に「賛成」が「反対」をおおきく上回り、その中では女性が男性に比べ導入を求める意見が6ポイントほど高い結果となった。

【選択的夫婦別姓の導入 性別】

    導入賛成  導入反対

女性  69.5%   22.1%  

男性  63.4%   29.2%

さらに年代別で調査結果を分析する。まずは「賛成」が多かった女性を年代別でみると「20代以下」93.3%、「30代」79.4%、「40代」91.7%、「50代」69.1%、「60代」71.3%、「70歳以上」43.9%となった。60代以下では、7割から9割が「賛成」と回答した。特に「20代以下」「40代」では9割以上が「賛成」と回答した。一方で、70歳以上の世代では、「賛成」は4割台に急落した。

20代、40代で高い賛成意見が出た中、間の世代となる「30代」では「賛成」の回答は、やや落ち込んで8割となった。

政府の人口動態調査によると、2022年の平均初婚年齢が女性では29.7歳となっていて、それを援用すると「結婚直後」(=30代)は、「結婚前」(=20代以下)と「結婚から10年後」(=40代)に比べて夫婦別姓導入に賛成意見が下がっていると言える答えとなった。

個別の事情はさまざまで、平均初婚年齢との関連の断定はできないものの、男性年代別でも、平均初婚年齢との比較では、30代が落ち込む、同様の傾向がみられた。

続いて、男性の年代別を見ると、50代以上は、女性とほぼ同割合の回答となった。一方で、40代、30代、20代以下ではいずれも女性に比べて「賛成」の割合がどの世代とも2割ほど低い結果となった。若い世代では、女性がより“強く”選択的夫婦別姓を求めていることがわかる。名字変更は95%が女性であることから、通称使用、改姓によるキャリア分断や、さらにはダブルネームを疑われる不都合などを体験している女性が、選択的夫婦別姓の導入の必要性を、身をもって感じている結果と言える。

【選択的夫婦別姓に賛成 性別×年代別】

賛成   女性   男性

20代以下 93.3% 75.5%

30代   79.4% 60.8%

40代   91.7% 72.3%

50代   69.1% 65.2%

60代   71.3% 73.1%

70歳以上 43.9% 43.9%