「夫が飲み会だとイライラ」 育児の“ワンオペ”解消は「予定共有」から ファミリーカレンダーで家族時間見直し

AI要約

家事や育児を解消する「チーム家事」の考え方について前記事で紹介した。

今回は、家族の予定を共有する方法について考える。

時間の優先順位の違いが夫婦間の悩みの大きな原因である。

「夫が飲み会だとイライラ」 育児の“ワンオペ”解消は「予定共有」から ファミリーカレンダーで家族時間見直し

前記事では「ワンオペ」の家事や育児を解消する「チーム家事」の考え方についてお伝えしました。本記事では、チーム家事を運用するベースとなるのは「情報共有」という考えに基づき、家族の予定を共有する方法について考えます(本記事は、家事シェア研究家・三木智有さんの著書『家族全員自分で動く チーム家事 日本唯一の家事シェア専門家が導き出した』より一部を抜粋、再編集したものです)。

■「時間」は夫婦の共有財産

 今ではスケジュールを共有しているご夫婦は多くなってきましたが、ただ何となくカレンダー共有だけをしていてもあまり意味がありません。スケジュール共有をする上でもっとも大切なのは、「時間」は夫婦の共有財産であるというマインドセットです。

 こんな相談を受けたことがあります。

 「夫はこれまで、週3~4日くらいは飲み会で出かけていました。でも子どもが産まれてからは減らしてくれて、週1~2日くらいになったんです。それなのに、飲み会に行かれることにすごくイライラしちゃって」というのです。

 同じような悩みは、「休日にジムに行くことに腹が立つ」「朝ギリギリまで寝ていることが許せない」「わたしが友達と飲みに行こうとすると『子どもはどうするの?』と言われる」などなど、たくさんあります。

 こうした悩みは「自覚がない」「自分のことしか考えてない」と言われますが、じつは時間の優先順位の違いが大きな原因だと言えます。

 独身時代は、時間は24時間すべて自分の好きに使えていました。もちろん仕事で拘束されるから、「自分の自由時間」なんてほとんどない方もいると思います。でもそれは、言い換えれば「仕事に使える時間」なわけです。

 ところが、子どもができると「子どもの都合」によって多くの時間を拘束されるようになります。それまでは飲みに行こうが休日に遊びに行こうが、それが誰かの生死にかかわることなんてなかったはずです。せいぜい、寝不足でつらいとか、遊びすぎてパートナーに叱られるとか、その程度でしょう。