成田空港の税関でカナダ人から覚醒剤37キロ押収 手荷物で国内最多

AI要約

東京税関成田税関支署と千葉県警成田空港署が、カナダ人容疑者2人から覚醒剤37.6キロを押収。押収量は国内で過去最多で、末端価格は24.8億円相当という。

容疑者は覚醒剤をスーツケースに隠して持ち込む疑いで逮捕され、カナダからの入国時に発見された。容疑者は覚醒剤の存在を否定しているが、知人経由でアルバイトとして紹介されたと供述している。

昨年から北米地域からの覚醒剤密輸が増加しており、税関職員の警戒により不審に思われた。容疑者は覚醒剤取締法違反と関税法違反で起訴されている。

成田空港の税関でカナダ人から覚醒剤37キロ押収 手荷物で国内最多

 東京税関成田税関支署と千葉県警成田空港署は19日、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)と関税法違反の疑いで逮捕、送検したカナダ人容疑者2人から、覚醒剤計約37.6キロを押収したと発表した。航空旅客の手荷物からの覚醒剤押収量としては国内で過去最多。末端価格は、24.8億円相当という。

 税関支署と空港署によると、2人は6月19日、カナダから成田空港に入国した際、覚醒剤をスーツケースに隠して持ち込んだ疑いがある。税関検査で発見、押収された。

 逮捕されたのは、いずれもカナダ国籍で住所不定、無職アーメッド・カーディー(25)と学生ジャンカルロ・サニー・ウォルトン・アルマンザール(20)の両容疑者。

 どちらもスーツケースの中に覚醒剤19袋が入ったボストンバッグが入っていた。両容疑者とも覚醒剤が入っているとは知らなかったと説明したといい、カーディー容疑者は「スーツケースは私のものではありません」、ウォルトン・アルマンザール容疑者は「スーツケースは預かったもので絵画が入っていると思っていた」と供述したという。

 2人は知人を介し、荷物を運べば数千カナダドルの報酬をもらえるアルバイトとして紹介されたと説明したという。

 昨年から北米地域からの覚醒剤密輸の摘発が増えていることから、警戒していた税関職員が不審に思い、スーツケースを開けたという。

 千葉地検は、両容疑者を覚醒剤取締法違反と関税法違反の罪で10日に起訴している。(熊谷姿慧)