「パワハラ疑惑」告発し死亡した職員が残した“陳情書”や“音声データ” 斎藤知事「詳細承知していない」と回答を拒否

AI要約

兵庫県の斎藤知事がパワハラ疑惑を幹部職員に告発され、その後幹部職員が死亡した事件について百条委員会が議論を行った。

元県民局長が斎藤知事のパワハラ疑惑を告発し、自殺とみられる死亡を遂げ、その際に陳述書や音声データを残していたことが判明した。

斎藤知事は回答を拒否し、出直し選挙の可能性は否定。また、日々の仕事に専念する姿勢を示した。

「パワハラ疑惑」告発し死亡した職員が残した“陳情書”や“音声データ” 斎藤知事「詳細承知していない」と回答を拒否

兵庫県の斎藤知事のパワハラ疑惑を幹部職員が告発し、その後、死亡した問題。

幹部職員が疑惑について詳細を記載した陳述書や音声データの存在が明らかとなる中、斎藤知事はこれらについて回答を拒否した。

百条委員会 奥谷謙一委員長:理事会の方でも、まず亡くなられた幹部職員に対して、ご冥福をお祈りしたところです。

16日、メディアに非公開の形で行われた百条委員会の理事会。 議論が交わされたのは、斎藤兵庫県知事のパワハラ疑惑を告発し、その後、死亡した元西播磨県民局長が残した陳述書と音声データの取り扱いについて。

問題はことし3月、元県民局長が斎藤知事のパワハラ疑惑や、訪問先で贈答品をねだるなどの疑惑を告発。告発の真偽を確かめるため「百条委員会」が設置されたが、7月7日、元県民局長が死亡しているのが見つかった。自殺とみられる。

そして15日、元県民局長が「死をもって抗議する」というメッセージと共に、疑惑の根拠となる情報源などを記した陳述書や、「おねだり」の場面を録音した音声データを残していることが明らかに。

疑惑の核心に迫る重要な資料の可能性もある中、16日、百条委員会の理事会が開かれました。 理事会では、陳情書と音声データをどう扱うのかということを次回の委員会で審議することが決まった。

百条委員会 奥谷謙一委員長:まずは百条委員会の場で、資料として認めて良いかどうかお諮りしてから、認められれば(委員に)配布することになります。元幹部職員については、やはりこの百条委員会の場で実際に証言をしてほしかったという思いがあります。今回、本当に残念な結果になってしまいましたが、こういった陳述書を残していただいていたということで、これについては、大変重いメッセージだと思います。

一方、斎藤知事は音声データについて、15日に行われた関西の空港について議論する懇談会の後で、取材陣に対し「今日は空港に関する懇談会ですから、ご質問等あれば明日の定例会見で」と話していた。

その、16日の定例会見で…

兵庫県 斎藤元彦知事:詳細を承知していないので、この場で答えるのが適切なのか。詳細が分かり次第、然るべき場で回答させていただきたい。詳細が分かり次第、然るべき場で、しかるべきタイミングで、しっかり回答させていただきたい。

知事はこう述べて、明確な回答を避けた。また、これまで一貫して辞職を否定してきた斎藤知事。16日も記者から何度も辞職や出直し選挙など責任の取り方を問われた。

-Q.改めて県民に支持を呼びかける意味でも、選挙をするという考えはございませんか?

兵庫県 斎藤元彦知事:そこは考えていません。私自身の大事なところは、今は一つ一つの仕事を着実に前に進めるのが私の責任の果たし方だと思います。3年前に多くのご負託をいただきました。当時の、応援いただいた・負託をいただいた方に対する責任の果たし方として、私自身は毎日の業務を一つ一つ果たすのが、自分を応援していただいた、ご負託いただいた方への責任の果たし方。

改めて「日々の仕事を一つ一つ行い、県政を前に進める」と強調した。