兵庫県知事パワハラ疑惑…独自調査行う県議「信憑性高い」複数職員から内部告発相次ぐ

AI要約

兵庫県知事のパワハラ疑惑に関する元幹部職員の死亡と、その遺族への残されたメッセージや録音データについての記事。

元幹部職員が知事によるパワハラや問題行動を告発し、内部調査と懲戒処分が行われたが、その後も疑惑は浮上。

兵庫県議会は百条委員会を設置し、元幹部職員が証言する予定だったが、死亡。音声データなどは遺族に残された。

兵庫県知事パワハラ疑惑…独自調査行う県議「信憑性高い」複数職員から内部告発相次ぐ

 兵庫県知事のパワハラ疑惑などを巡り、死亡した県の元幹部職員が疑惑に関する録音データや「死をもって抗議する」といったメッセージを残していたことが分かりました。

兵庫県 斎藤元彦知事

「(Q.元局長が生前、データを残していた)あしたの定例会見で、ご質問等頂ければと。あした、また定例会見がありますから。あしたの定例会見で、質問頂ければと思っています」

 報道陣に対し「あしたの会見で質問してほしい」と、回答を避けた兵庫県の斎藤知事。知事が回答を求められたのは、死亡した元局長の男性(60)が残していたとされる「音声データ」についてです。

兵庫県の元局長

「公用車を降りて歩かされただけで、出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らす」

 元局長は今年3月、斎藤知事が職員にパワハラをしたり、企業などに贈答品を「おねだり」したりしたなどとする7つの疑惑を告発する文書を報道機関に配布。これに対し、斎藤知事は、こう話しました。

斎藤知事(3月)

「事実無根の内容が含まれている。業務時間中に嘘八百を含めて、文章を作って流すという行為は、公務員としては失格」

 告発を「嘘八百」と断罪。県も内部調査の結果、告発文の内容に根拠はないとして、元局長を停職3カ月の懲戒処分としました。

 しかし、その後、1人の県議が独自に県職員に対してアンケート調査を行ったところ、寄せられたのは知事に関する様々な疑惑でした。

県職員A

「知事のパワハラ気質は事実」

県職員B

「訪問先のジェラート店が定休日であったのに、『食べたい』と主張して開けさせた」

県職員C

「イベントでは、いかなる場所でも個室を用意せねば罵倒される。一般人用の授乳室をクローズドにして、知事専用の個室に一時的に切り替えざるを得なかった」

 こうしたアンケート結果などを受けて、兵庫県議会は県の内部調査が不十分だとして、知事の疑惑を調べる百条委員会の設置を決定。元局長も証人として、出頭する予定でしたが、今月7日に死亡しました。

 関係者によりますと、元局長は百条委員会での陳述書や知事の疑惑に関する音声データを残していたといいます。

 音声データには、県内の自治体の首長が地場産品のワインの販売を推し進めたいと伝えた際、こう答える斎藤知事の様子が…。

斎藤知事(関係者によると)

「ワイン飲んでみないと分からない。飲みたいな」

 元局長は遺族に残したメッセージの中で、こう記していたということです。

元局長

「死をもって抗議する。百条委員会は続けてほしい」