廃棄検討の奈良県立民俗博収蔵品 香芝市長が引き受ける意向

AI要約

奈良県知事が保管を見直すことを表明した県立民俗博物館の収蔵品について、香芝市の市長が展示したい収蔵品を引き受ける意向を示した。

民俗博物館は約4万5千点の生活用具や農具を収蔵しており、展示が一時休止されている。保管場所の逼迫や収蔵基準の見直しの必要性が語られている。

市長は特別な技術の要らない収蔵品は市の博物館や学校で展示したいと述べ、具体的な展示候補を検討して県に申し入れる考えを示している。

廃棄検討の奈良県立民俗博収蔵品 香芝市長が引き受ける意向

山下真・奈良県知事が保管を見直すと表明した県立民俗博物館(同県大和郡山市)の収蔵品を巡り、同県香芝市の三橋和史市長が13日、同館を訪れ「市として展示したい収蔵品を引き受けたい」と述べた。

同館は大正から昭和初期の生活用具や農具など計約4万5千点を収蔵しているが、16日から館外の古民家を除き、本館の展示を令和9年度まで一時休止した。県民からの寄贈物が膨れて保管場所が逼迫(ひっぱく)しているためで、山下氏は「価値のないものも受け入れてきた。休止中に収蔵の基準と展示のあり方を検討してほしい」と述べていた。

三橋氏は館内を視察し、「保管に特別な技術を要するものは難しいが、子供の目に触れさせる価値のあるものは、市の博物館や小学校などで展示したい」と受け入れに前向きな姿勢を示した。収蔵品のリストなどから候補を検討して県に申し入れる考えで、「県に早く伝えることで、有効活用につなげたい」とした。