沖縄米兵の「性暴力」、相次ぎ発覚ナゼ? 知事に報告ナシ…専門家「隠ぺい」 県警は「プライバシー保護」【#みんなのギモン】

AI要約

沖縄に駐留するアメリカ軍兵士による性暴力が後を絶ちません。事件の報告が遅れ、沖縄県民の怒りが広がっている。

30年以上にわたり、アメリカ軍関係者による性暴力事件が続いており、過去の事件も含めて問題視されている。

沖縄県内で起きた凶悪犯罪が報告されており、アメリカ軍関係者による不同意性交の犯罪が深刻な課題となっている。

沖縄米兵の「性暴力」、相次ぎ発覚ナゼ? 知事に報告ナシ…専門家「隠ぺい」 県警は「プライバシー保護」【#みんなのギモン】

沖縄に駐留するアメリカ軍兵士による性暴力が後を絶ちません。占領下から繰り返されているだけでも深刻ですが、最近は沖縄県知事にも報告されていなかった重大事案が相次いで発覚。県民の間に怒りが広がっています。被害の実態や関係者の反応をまとめました。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「米兵の性暴力 なぜ防げない?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。

●事件発覚相次ぎ 広がる怒り

●通報経路 機能せず

小野高弘(日本テレビ調査報道班)

「沖縄県内で、アメリカ軍兵士による性暴力事件が相次いで発覚しています。事件をめぐる情報伝達が遅いことも問題になっています」

「12日、沖縄・那覇地裁でアメリカ軍兵士の初公判が行われました。起訴されているのは、嘉手納基地所属の空軍兵、ブレノン・ワシントン被告(25)です」

「去年12月、沖縄県内の公園で16歳に満たない少女に声をかけ、車で自宅に連れ込んで性的暴行を加えたとして、わいせつ目的誘拐と不同意性交の罪で今年3月に起訴されました」

「検察側は冒頭陳述で『ワシントン被告は突然、少女の首をつかんでキスをして性的暴行を加えた』などと指摘。これに対し被告は『私は無罪です。誘拐も性的暴行もしていません』と否認しました。被告の弁護士は『同意のもとだった』などと、無罪を主張しました」

小野解説委員

「11日夜、那覇市内で抗議集会が行われ、参加者が『基地があるが故に見えなくなってしまう性暴力がある。今この現状がおかしいと思うんですね』などと声を上げました」

「参加した約70人は、アメリカ軍関係者による性暴力が相次いでいると、強い怒りを表明しました」

鈴江奈々アナウンサー

「『基地があるから』という声が上がっていましたけれども、こういった性暴力の事件は今に始まったことではなくて、ずっと繰り返されてきていることです」

小野解説委員

「沖縄県民が怒るのは当然です。アメリカの占領下だった時代から繰り返されてきた歴史があります」

「約30年前の1995年、3人のアメリカ兵が小学生の少女を殴ってテープで縛り、暴行した事件がありました。この事件を受けて沖縄県民の感情が爆発。大規模な抗議集会が続きました。2016年にはアメリカ軍関係者の男が、20代女性を暴行し殺害する事件が起きました」

「沖縄県ではアメリカ軍関係者による事件が、2022年までの50年間で凶悪犯罪が584件、そのうち不同意性交の犯罪が134件起きています」