リチウムイオン電池からの出火が107件で“過去最多” 注意呼びかけ 東京消防庁

AI要約

今年に入ってからリチウムイオン電池から出火した火災が過去最多の107件発生し、昨年同時期を28件も上回っている。

火災の主な発生製品はモバイルバッテリーで、充電中や待機中など様々な状況で火災が発生している。

東京消防庁は、安全のためメーカー指定の充電器やバッテリーを使用するよう呼びかけている。

リチウムイオン電池から出火した火災が今年に入ってから107件発生し、過去最多だった去年の同じ時期を28件も上回っていることが分かりました。

 東京消防庁によりますと、今年に入ってから6月30日までにリチウムイオン電池から出火した火災は107件でした。

 これは167件発生し過去最多だった去年1年間の同じ時期の79件に比べて28件も上回っていて、火災の件数は過去最多を更新するペースで増加しています。

 製品別ではモバイルバッテリーからの出火が最も多く、次いで、スマートフォン、電動アシスト付き自転車、コードレス掃除機となっています。

 火災の事例としては、運行中の電車内や駅のホーム、上映中の映画館でモバイルバッテリーから出火したケースや無人の事務所で充電中だった携帯型扇風機から出火したケースもありました。

 また、店舗の開店準備中にモバイルバッテリーを落としたことから火が出た事例もあったということです。

 167件のうち、82件は充電中でしたが、65件は充電していない待機中の状態で、熱がこもりやすいかばんなどに入れていたり、製品の欠陥で突然、出火したりしていました。

 東京消防庁は「メーカーが指定した充電器やバッテリーを使用してほしい」としていて、火が出た際には電池から煙や火花が飛び散っている場合は近寄らず、火花が収まってから消火器や大量の水で消化するとともに119番通報するように呼び掛けています。