コバルト、需給緩みジリ安

AI要約

リチウムイオン電池(LiB)正極材に主用途のコバルトは、需給の緩みからジリ安が続いている。国際指標の欧州インゴット価格は直近の高値より12%安のポンド12ドル前後になっている。

中国におけるコバルトの中間原料の能力過剰が下押し圧力をかけており、レアメタル商社は「足元は採算割れぎりぎりの水準」と分析している。

電気自動車(EV)の欧州メーカーが減産方針を取っているため、コバルト市況は力強さを欠いていると見られる。

 リチウムイオン電池(LiB)正極材が主用途のコバルトは、需給の緩みからジリ安が続く。国際指標の欧州インゴット価格(純度99・3%以上)は直近高値より12%安のポンド12ドル前後。中国におけるメタルや硫酸コバルトなど中間原料の能力過剰が下押し圧力をかけている。レアメタル商社は「足元は採算割れぎりぎりの水準」と分析。最終製品の電気自動車(EV)は欧州メーカーが減産方針のため、当面の市況は力強さを欠きそうだ。