小池都知事が知事選の直後にイスラエル大使と面談?【ファクトチェック】

AI要約

東京都知事選後に小池百合子都知事と駐日イスラエル大使の写真が誤解を招いたが、実際は2年前のもので再選を祝うメッセージに再び添付されただけだった。

都知事選敗北者や立憲民主党の議員がこの投稿に批判的なコメントを残し、議論を巻き起こした。

事実を検証した結果、写真は2022年に撮影されたものであり、誤解が解けた。

小池都知事が知事選の直後にイスラエル大使と面談?【ファクトチェック】

東京都知事選の直後に小池百合子都知事が駐日イスラエル大使と面談したという言説がツーショット写真と共に拡散しましたが、誤りです。イスラエル大使が、2年前に小池氏と撮った写真を、当選を祝うメッセージとともにX(旧Twitter)に投稿したものです。

2024年7月7日投開票の東京都知事選で、小池氏が3期目の当選を果たした。選挙後の9日、ギラッド・コーへン駐日イスラエル大使が小池氏と二人で写った写真と共に当選を祝福するメッセージをXに投稿した。

都知事選に敗れた蓮舫氏は、7月10日、コーヘン大使の投稿を引用して「当選直後にこの外交は私の考えではあり得ません。都民の1人としても、とても残念です」と投稿した。この投稿は、その後削除されたとメディア各社が報じた(日刊スポーツ、JCASTニュース)。

立憲民主党の石垣のりこ参議院議員も7月9日、大使の投稿を引用して「ガザでのジェノサイドを前に、こういうことができる人が知事であることは、日本にとって大きな損失であると考えます」とXで投稿。7月12日現在120万を超える閲覧と1600以上のリポストがある。

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、この写真がいつ撮影されたものかを調べた。

コーへン氏の公式アカウントを確認すると、Xに英語で「東京都知事再選おめでとうございます!」「東京とイスラエルの絆がさらに強化されることを期待します」というメッセージを投稿したのは、都知事選後の2024年7月9日だった。

ただ、投稿に添付された写真は、2年前にコーヘン氏が大使就任の挨拶のために東京都庁に小池知事を訪問した時に撮影されたものだ。2022年4月26日、コーヘン氏は今回と同じ写真をXで投稿している。2023年10月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃をきっかけに始まったガザ地区での戦闘開始前のものだ。

なお、東京都の公式アカウントは、2024年7月10日に「駐日イスラエル大使は、2022年4月に着任挨拶のため東京都庁に来られました。ご参考までに」と投稿している。翌11日午前、コーヘン氏も東京都のポストを引用して「ご指摘の通り、こちらの写真は2022年に初めて小池都知事とお会いした際に撮影されたものです。」と投稿した。

東京都知事選挙の直後に小池氏が駐日イスラエル大使と面談したという言説が大使と二人で写る写真と共に拡散したが、誤り。写真は2年前に撮られたもので、イスラエル大使が再選を祝うメッセージに再び添付したものだ。

検証:宮本聖二

編集:藤森かもめ、野上英文

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