匿名の通報で発覚 医師や看護師らが患者25人に暴言 鈴鹿病院で虐待か

AI要約

三重県鈴鹿市の国立病院機構鈴鹿病院で昨年、医師や看護師らが患者25人に暴言を吐くなど、虐待が疑われる行為をしていたことが11日分かった。

同病院には少なくとも36件の心理的・身体的虐待が疑われる事案があり、報告が怠られていたことが明らかになった。

同県は関係自治体と連携して調査を進めており、病院側も対応を検討している。

医師や看護師による患者への暴言や不適切な扱いが問題となっており、患者の権利や安全が守られていなかったことが指摘されている。

関係者への注意だけでなく、障害者虐待防止法に基づく通報が適切に行われていれば、事態が早期に改善できた可能性がある。

虐待行為が発覚し、報告の遅れが指摘されたことで、医療機関における患者の安全管理やスタッフの教育の重要性が再確認されるきっかけとなっている。

今後は同様の問題を防ぐために、体制の見直しや徹底した教育・研修が必要とされている。

 三重県鈴鹿市の国立病院機構鈴鹿病院で昨年、医師や看護師らが患者25人に暴言を吐くなど、虐待が疑われる行為をしていたことが11日分かった。同病院が明らかにした。

 

 同病院によると、医師や看護師ら計8人は昨年、障害のある患者に「ダンゴムシみたいやな」「ゴミ」と暴言を吐いたほか、入浴後に服を着せずバスタオルをかけたまま約15分放置するなどしていた。心理的・身体的虐待が疑われる事案などは少なくとも36件あった。

 

 今年5月、国立病院機構本部などに匿名の通報があり、三重県が調査して発覚した。同病院はこれらの事案を把握していて、障害者虐待防止法に基づき、患者が居住していた自治体に通報する必要があったが、県から指摘を受けるまで報告を怠っていたという。

 

 同県は関係自治体と連携して調査を進めている。病院の担当者は「関係者への注意にとどまっていた。認識が甘かった」としたうえで、「調査結果を踏まえて処遇など対応を検討したい」としている。