ネトフリ「1000人の子供を持つ男」の〝主人公〟が内容にブチギレ 名誉毀損訴訟を示唆

AI要約

ネットフリックスのドキュメンタリーシリーズに取り上げられた〝連続精子提供男〟が、自身の描写を非難し名誉毀損訴訟の準備を進めている。

マイヤー氏はドキュメンタリーに出演しておらず、自身の子供の数を550人と主張しているが、ドキュメンタリーによるとウソをついていたという。

オランダの法律や医療ガイドラインを破り、他国へ精子提供を続けていたマイヤー氏に罰金が科され、新米の親への精子提供が禁止された。

ネトフリ「1000人の子供を持つ男」の〝主人公〟が内容にブチギレ 名誉毀損訴訟を示唆

 ネットフリックスの最新ヒットドキュメンタリーシリーズ「ザ・マン・ウィズ・1000・キッズ(1000人の子供を持つ男)」の題材となった〝連続精子提供男〟のジョナサン・ジェイコブ・マイヤー氏が、同番組での自身の描写を激しく非難し、名誉毀損訴訟を準備していると述べた。米NBCニュースが9日、報じた。

 ネットフリックスで3日から配信されている「1000人の子供を持つ男」は、精子提供者であるマイヤー氏が複数の精子バンクや個人の精子提供を通じて世界中で何百人もの子供の父親になっていたことを知ったカップルや女性にインタビューしたもので、血縁関係を知らない異母兄弟の間で近親交配のリスクが生じているとしている。

 ドキュメンタリーには出演していないマイヤー氏は、タイトルが示唆する1000人ではなく、約550人の子供の父親であると主張している。しかし、ドキュメンタリーによると、マイヤー氏が多くの家族に自分が作った子供の数についてウソをついていたという。

 マイヤー氏は5日、ユーチューブに投稿した動画で、寄付を始めた当初は、自分が作った子供の正確な人数を家族に伝えていたと語った。しかし、その後、正確な人数を明かすことをやめたという。

 また、自分の精子を別のドナーの精子と混ぜて、それをレシピエントに渡し、誰の遺伝子が「勝つ」かを見ていたというドキュメンタリーの内容を否定した。この告発はドキュメンタリーの中でメイヤー氏の友人によってなされたもので、友人は別のドナーからこの事件について聞いたと述べている。メイヤー氏はこれを「あからさまなウソ」と呼び、ネットフリックスが番組からこの内容を削除しなければ名誉毀損訴訟を起こすと動画で述べた。

 オランダの法的拘束力のない医療ガイドラインでは、精子提供者1人当たりの子供の数は25人までと制限されており、オランダの法律では国内の複数のクリニックで提供することを禁じている。オランダ産婦人科学会は2017年にオランダ国内でのマイヤー氏の精子提供を禁止したが、マイヤー氏は他国の受精者への提供を続けた。昨年4月にはオランダの裁判所も、違反1件につき10万ユーロの罰金を科して、新米の親への精子提供を禁止した。