劉暁波氏の妻、日本滞在へ ドイツから入国、私立大が招聘

AI要約

中国の民主活動家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏の妻である劉霞さんが、ドイツから来日し、日本で研究者として活動することが明らかになった。

劉霞さんは中国国内で軟禁状態にあったが、夫の死後に出国を許可され、今度は日本で暮らすことになる。

劉霞さんは文学の研究を行い、日本での暮らしに興味を持っており、将来的には移住を考えているという。

 中国の民主活動家でノーベル平和賞を受賞し、事実上獄中死した劉暁波氏の妻劉霞さんが、生活拠点のドイツから近く来日し、長期滞在することが分かった。日本の私立大学が研究者として招聘。日本政府が「文化活動」の在留資格で査証(ビザ)を発給した。関西地方で暮らす予定だ。複数の関係者が11日、明らかにした。

 劉夫妻は抑圧に屈しない民主活動家の代表的存在として知られる。劉霞さんは2010年から中国国内で当局による軟禁状態に置かれた。17年の劉暁波氏の死後、出国を望む劉霞さんの処遇を巡り中国、ドイツ両政府が協議。18年7月に出国が認められ、ドイツに渡航した。

 関係者によると、ドイツ旅券を所持する劉霞さんは既に日本のビザを取得、今月下旬の来日を予定している。観光で訪れた日本の暮らしが気に入り、将来的には移り住みたい考えを持っているという。大学では文学を研究する方向だ。

 共に出国を望んだ親族は今も中国に残されているとされ、劉霞さんはドイツ渡航後も公の活動を控えてきた経緯がある。